どうしてスバルがこうなっていたかの答え合わせ。記憶の回廊でルイに一度記憶を食われていた。今回がルイと対峙する2回目というわけ。スバルの苦悩はわかりにくい。ルイが「記憶が人を形作る」と言う。これが限りなく真実であることを書いたのが小林泰三の「失われた過去と未来の犯罪」自分を自分たらしめるアイデンティティは記憶にしかないのではないかという小説なんだけど、スバルの苦悩もそこからきている。記憶を奪われる前のスバルと記憶を奪われたスバルはもはや別人ではないのか?記憶を奪われた今のスバルにとって記憶が戻るということは今の自分が失われることと一緒だ。その恐怖を描いたのが今回の物語だ。「記憶」こそがその人のアイデンティティである。そのことを描いた回なのだ。