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とても良い

誰がどこで間違えたのだろう。

フリルは愛情への強烈な渇望をもち、彼女の行動には人間より人間らしい業があるようにも思えます。ただ他人への共感性が薄く、AIゆえあまりに知性が高く力を持ち過ぎてしまった。彼女がもし唯の人間だったなら。

一方で恐らく本人達が悔いているように、アカ達はあまりにも安易に「人間」を作ってしまった。制御出来ない、つまり自由意志を持つ少女を望んでおきながら、都合が悪くなるとお前はAIだと捨てる。もしフリルが唯の人間だったなら彼女が罪を犯した時二人はどうしただろうか。

「見ないふりをしないで。私はあなた達から生まれた。」

アカ達がフリルを本当の人間の娘として扱っていたなら。フリルに他人への共感と想像力が育っていたなら。”彼女はAIなのか人間なのか”に対するアカ達とフリルの認識の深い断絶。この事が生んだ悲しい事件であるような気がしました。

また、今話は、少女の無邪気な色気、AIで少女を作る、死の誘惑のキッスなどに感じる背徳感や恐怖。愛情、嫉妬、憎悪、様々な剥き出しの感情。色々な濃いものが混ぜられたミックスジュースを飲んだ後のような視聴後感で、この作品特有の生々しさの真骨頂だなと感じます。



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