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江口寿史さんのキャラデザとベタっとした質感の配色とで画面がとても平面的に見えどこか90年代頃のアニメのようなノスタルジーを感じます。

ラストにEDが流れるまで劇伴無しの効果音のみでひたすら会話劇が続いていくという流れは演劇でも観ているような独特の印象を受けました。

登場人物たちは皆だいぶクセがありますが印象的なのがキャップ。序盤で生徒会長が朝風に忠告していた言葉が予言でもあるかのように、自信なさげだったキャップが拾った力によって次第に増長していき自ら罰を受ける羽目になる流れはなんとも滑稽ですが、人間そんなものだよなと妙に共感も。

希はこの閉塞された世界と生徒たちによる小さな社会に良くも悪くも穴を開けて壊していく役回りを演じそう。何事にも無関心で諦観を漂わせる長良が彼女との出会いでどのように変化していくのか、ボーイミーツガール的な要素も期待させますがどうなるか。

特殊な世界を使って思春期の若者の剥き出しの本性を炙り出し描いていくのが本作の醍醐味になるのかなと想像しますが果たして。常識を超えた世界が舞台なだけに制作者が独創性を自由に発揮出来る一方、ご都合主義に陥らず筋の通った物語として説得力を持たせられるかも注目したいところです。



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