過労で倒れる夕月。まるで聖母のような彼女も人の子であったか。珠彦が彼女を幸せに出来る男になりたいという想いが芽生えるくだりがいいね。彼の中に前向きな気持ちが生まれたのは、夕月がかけがえのない存在になり愛を感じ始めているからだと思うけど、緊急事態に何も出来き無かったという自分の底を実感した事も背景にあるのでは。それは当然ショックな事だけど、一方でこれまで淀んだ不安の中をふわふわ漂っていたのが、自分の足がつく地面を実感出来た訳でもあるので、ならばここから前へという内的動機付けが生まれたのかなとも。
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