Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

主人公のリーシェが、過去6回のループした人生での知識や経験を活かして様々な人達と交流したり、困難に立ち向かったりする王道ストーリーがとても面白かった。タイトルには「悪役令嬢」とあるけどリーシェは悪役令嬢からは程遠い、むしろ優しい心を持つ素晴らしい人格者だった。1度目の人生以降、婚約を破棄されてから戦争に巻き込まれて死亡するまでの5年間を6回繰り返し、その中で商人、薬師、兵士と色々な境遇を経験しているキャラクターだった。今回この作品で描かれる7回目の人生では、残虐と名高いアルノルトの花嫁となったけど、それまでの6回の人生で得た知識や経験を活かして、王国や民の幸せに貢献したり、時に自分に降りかかる困難に立ち向かったりしていた。リーシェを妻として選んだアルノルトに対しても、第2王子のテオドールに対しても、王族の下で働く騎士や侍女、国の民衆に対しても、誰に対しても真摯に向き合う姿はとてもカッコ良く、美しいものだった。特に、侍女選定のために実際に彼女らと一緒に働いたり、高圧的な態度を取っていた従者を諭し、役割を与えたりしていたという部分にリーシェの慈愛に満ちた部分を感じ取ることができた。テオドールやミシェルのように、作中で間違いを犯しそうになった人物達も、リーシェの真摯な姿に触れてか、その間違いを改めたり、抱えていた闇から解放されてどこか爽やかな様子を見せたりしていた。リーシェを花嫁に選んだアルノルトは、残虐と悪名高い王子だけど実際には根は優しい人物だった。リーシェへの態度からもそれがよく分かる。この作品に登場する人物には根っからの悪人とかはいなくて、実際は優しかったり、過去の経験等から歪んだ考えを持ってしまったりした人が多かった。そういうキャラ達がリーシェと出会い、関わる中で変化していくというのも、この作品の魅力の1つだった。また、この作品は絵がすごく綺麗だった。そもそものキャラデザもめちゃくちゃ良かったし、作中の作画もかなり綺麗だった。特に3話のリーシェとアルノルトのダンスシーンは、画面映えするし演出も良くて、芸術作品のような美しさだった。12話の中で綺麗に収まってはいるけど、過去6回のリーシェの人生で起きたアルノルトによる戦争がどうなるのか、それが起きてしまった時にリーシェ達はどうするのかって言う気になる要素もあるからぜひ続きを制作してほしい。



Loading...