恋愛系作品としてのストーリーは勿論だけど、キャラ1人1人とそのキャラ達による会話がとても面白かった。主人公の純くんとヒロインの琉実と那織だけでなく、サブキャラの皆も個性的でとても面白かった。キャラの掛け合いが面白くて、テンポも良くて、何より話してる時のキャラの様子がとても楽しそうで、見ているこっちも楽しかった。サブカルオタクのキャラが何人かいて、色々な映画、文学作品、アニメなどの小ネタを拾いながら会話が進んでいくし、各作品のワンフレーズや作中用語で話す場面も多かったから、正直何言ってんのか分からない場面の方が多かったけど、それでも話してるキャラが楽しそうだったから苦もなく見れたし、偶に知ってるネタが出た時は嬉しかった。ストーリー面では、幼馴染の三角関係にスポットが当たっていて、関係性自体は分かりやすいけど、当事者である純くん、琉美、那織の3人の心情はかなり複雑で、悩みや葛藤などが描かれた。特に純くんは、おそらくあまり好きじゃないって人も多かったんじゃないかと思うけど、幼馴染として小さい頃から共に過ごしてきた2人を相手に、すぐにどちらが好きと答えを出すのは難しいと思うし、2人とも好きという部分についても、好きになるのは仕方ないことだから、個人的には心情や考え方は理解できる。優柔不断な部分は欠点ではあるけど、本人が自分の非を自覚し、それでも考え方を言語化して伝え、2人に向き合おうとしていた点では、誠意が感じられてとても良かったと思う。本編では結局答えが出る所まではいかなかったけど、今後どういう展開になるのか続きが気になる。できれば、今後も3人には仲良くしていて欲しい。