かなり独特でクセの強さが印象に残る作品だったけど、独特な設定から展開されるストーリーや個性的で登場する度に強烈なインパクトのあるキャラクターが非常に面白く、演出や作画も良くて、アニメとしてすごくレベルが高く見応えのある作品だった。
この作品はまずとにかくキャラクターのクセが強かった。ターボババアやセルポ星人、全力疾走人体模型など怪異の側にいるキャラのクセが強いのは勿論、人間側のキャラであるアイラやジジのインパクトも抜群で、どのキャラも一度見たら中々忘れられないような個性を持つキャラだった。特に怪異側だとセルポ星人と全力疾走人体模型、人間側だとジジのインパクトがすごかった。クセの強いキャラが揃う中でも主人公とオカルンとヒロインの桃がしっかりと存在感を出していたのも良かった。2人ともクセが強いとは少し違うような気もするけど、キャラとしての強い個性は間違いなく持っていたし、掛け合いのテンポの良さや人間ドラマの丁寧さもあって、見ていてとても面白かった。
ストーリー面でも、SFとオカルトを組み合わせた設定から見応えのあるストーリーを展開していた。ギャグもシリアスも両方がすごく面白かった。ギャグは内容のクセが強くて、桃の阿部寛のモノマネや全力疾走人体模型などが特に面白かったし、キャラ同士の掛け合いもワードセンスの良さもあってすごく面白かった。内容だけでなく、非常にテンポが良くて、キャラの掛け合いの中で畳みかけるように繰り出されるギャグがとても面白かった。シリアス展開の中にギャグを挟んでもテンポの良さが損なわれることがなく、ギャグを入れながらであってもシリアス展開の緊迫感や怪異の気味の悪さ、そして少年漫画的なバトルや逆転劇が展開されていて、ストーリー構成の巧さに唸った。
作画の面でも非常にレベルが高かった。とにかく疾走感があったのがとても良かった。特にオカルン&桃VSターボババアの鬼ごっこのシーンは、ぬるぬる動いていた上に様々なアングルからのカットを使い分けていて素晴らしいスピード感の下、緊迫感のある鬼ごっこが描かれていた。戦闘シーンの迫力も最高だった。演出のレベルも同じ高く、これは特に7話で描かれたアクロバティックさらさらの過去回想が印象的だった。娘を誘拐されて必死に夜の町を走るアクさらの目線から風景を描いたり、月夜に照らされる湖の中で踊るアクさらの姿を描いたりと、気合の入った演出が素晴らしかったし、アクさらの過去の辛さ・残酷さが強調されていた。
総じてストーリー、キャラ、作画や演出など、どれを見てもレベルが高く、すっごく面白くて見応えのある作品だったし、最終回がめちゃくちゃ続きの気になる終わり方をしているから半年後の2期がすごく楽しみ。期待している、