視聴2回目。この回の音づくりが好きです。
なんとなく、やめた陸上のみんなにみつかるのが嫌で隠れてしまってバスに乗り遅れて歩いて帰る放課後、教室の場面、バス停、町並みでセミの音が全部違います。好きです。途中、他の何かに心を奪われたときにだけセミの音が聞こえなくなるのも好きです。途中の無音も含めて感動します。電車のホームの風の気持ちよさ、それが電車の音で消えるのもそんな感じ、夜のファミレスの店内から外の車の音もそんな感じそんな感じと思いました。
ムキヒコの話を耳に拾うところで、興味がちょっとずつその会話に向いて、セミの音が小さくなっていくのも好きです(その後しばらく小さいけれどセミの音がちょっと残ってるのも好きです)。バス中でバスの振動する音も、元々好きな音で、好みでした。
学校入り口の坂道、朝のセミの音もちょっと違います。種類混じっていて多めです。夕方入道雲が立って種類が変わって遠くなる感じも好きです。あきらとはるかで聞くセミの音が違うように思えます。走りに集中して記憶が過ってセミの声が消えるのも好きです。
回想の中のちょっと波打ってる感じのセミの音も好き(あ、虫の音も少し入ってきました)。みとれてセミの声が聞こえなくなって風が入ってくるのも好きでした。バス停でバス待ちしているあきらの聞くセミの音は平坦な印象で、さっきの波打ちでより印象に残ります。一回も同じ音がなかったと思います。素敵でした。
カミナリの音もはるかの走った夕方とあきらの帰る昼間とで違った感じです。後者は雨が近くて音が湿っています(車の音も湿っぽく響きます、心情も加味されているでしょうか。雨で車の音が遅くなるのも良いです)。雨の音には、ちょっとセミの声のニュアンスが混じっている気がしました。通り雨の気配で、しばらくすれば止みそうな雨です。
(図書館の入り口が開いたときちょっとだけ風の音がします。もしくは)風の音がちょっとだけして図書館が開いたのが分かる音が好きです。
空調の音と、そうそう、図書館の本のある場所とは違う足音が響く感じ好きです。本のある場所はカーペットなので足音が響かなくて、音は籠もってけっこう響くので遠くにそういう床の場所があるとその音は聞こえます……カーペットじゃありませんでした。面白いです。床がフローリングの図書館もあると知りました。モデルの横浜市立図書館のよう(外のオブジェ)。画像検索で、フローリングの床もあるがカーペットの床もある図書館の様です。一回行ってみたいなと思いました。
(「立花さんも純文が好きなの!?」と略称使うのが、好きなことが嬉しくなって少し自分を忘れていてかわいいです)
駅までの帰り、2人で歩いていると(おそらく、店長の様子がちょっとおかしくて気になって)足音が聞こえるの好きです(そういえばこの辺りで5話を、足音でお父さんに気づいたのをすごいわかると思ったのを思いだしました)。店長はひとりになっても足音、意識が内面に向いています。ひとりになったあきらの足音はゆっくりになるのもいいです。内面に意識が向いています。ここで先ほどまでは店長に意識が向いていたのがわかります。店長の足音は変わらなかったので、2人でいる時から意識が内面にあったのもわかります)。この辺りの足音を印象付けるために図書館のフローリングを増やしたような気がしました。
内面に意識が向いています。通り過ぎる車の音がゆっくりと延びて、風の音を思い起こさせるような音です。ごうという風の音が起こるのを予感させる予備動作のような音でした。雲が早く流れて、走っている時の風のように心地がいいのに、嵐を予感させる風で、早い雲間に見えた月が綺麗でした。
とても良い、素晴らしい回だったと思います。