観る前はふつうの神津島観光回かと油断していたが、濃い24分だった。
嵐千砂都さんが秘めている想いを想像して胸が詰まる。
練習場所を借りるのもためらわれる普通科と音楽科の距離感。
ランニングもちーちゃんだけ待たせておくかのん。
「自分たちで作り上げた(自分たちのための)ダンスじゃない」「あなたもスクールアイドルだったら脅威だったのに……」とサニパに指摘されて思い詰めるちーちゃん(クーカーのライブを少し観ただけで看破するサニパもすごい)。
それを受け、かのんたちに自立を促すため、神津島に行かないちーちゃん。
ちーちゃんがダンスを始めたのは、(歌が上手くて大好きな)かのんちゃんが持っていないものを補い、夢中になれる大好きなものを手に入れるため。そんな幼いころの約束を原動力に、音楽科受かって学校からの大会参加の推薦を打診されるまでに上達したちーちゃん。
一方のかのんちゃんは、一時は人前で歌えなくなり、音楽科にも落ち(このことを知ったときのちーちゃんの気持ちを想像するとつらすぎる)、歌をあきらめかけていた。それを取り戻させるきっかけがクゥクゥであり、幼いころちーちゃんと約束を交わした場所でのライブだった……。3話でクーカーのライブを見つめるちーちゃんの表情が今になって意味深に思えてくる。
歌詞を書こうにもちーちゃんのことがよくわからないとこぼすかのんちゃん。
何らかの決意を固めてダンスの練習に打ち込むちーちゃん。カバンに隠された退学届(その下にもう1枚書類があるようにも見える)。ダンスの大会で成績を残せれば、スクールアイドルになってもよい、残せなければ……?といったハードルを自らに課しているようにも思える。
どうかお互いの思いの丈を伝えあって、心を抑えつけないで、未来への一歩を踏み出してほしいと願うばかりです。