本日の地上波初放送。ネタバレ指定。
例年通りプリキュアの新人研修という内容だが、ちょっとダメな脚本のせいでそれが伝わっていない。
「女の子は誰だってプリキュアになれる」と、かつてキュアミューズは言った。
正確には、友達を思いやる優しさを持った女の子に限られる。やさしさ、つまり精神性こそがプリキュアの本質であると、シリーズの方向性として再定義された。
さて、本作ではプリキュアが罪人認定され、偽者呼ばわりされる。
特に過ちを犯していないプリキュアたちのことを、ピトンや大統領は偽者と呼び続けた。彼らはこの非礼を詫びることがなく、汚名は最後まで晴らされなかった。
いつも応援しているプリキュアたちが偽者?この映画を観にきていた子たちはどう思っただろう。少なからずショックを受けたのではないか?
一応、いいところもなくもない。
「ミラクルライトの謎」がテーマのひとつである本作。
ミラクルライトの力を悪用し、応援でパワーアップするという敵の能力は、本作にふさわしい。「宇宙大魔王」というちょっと恥ずかしい名前も、自分にはとてもツボw
蛇の意匠はノットレイダーの首領、ダークネストとの関連を思わせる。スター☆トゥインクルプリキュアが放送中だったことを考えると、偶然とは思えない。
パティシエ姿のプリアラメンバーたちが、その星の住人たちをスイーツで元気づけるシーンはとてもよかった。先輩達を尊敬のまなざしで見る、キラパティ制服姿のララにも眼福w
「友達を思いやるやさしさ」を持った、プリキュア像そのものではないか。偽プリキュアの汚名が返上されるべきタイミングは、個人的にはここだった様に思う。
少しいじればよいものに出来た可能性のある脚本。そう考えると惜しい。