ナカは雪に、「涙は悲しい気持ちがあふれた分が流れてる」と言った。
悲しみには許容量のようなものがあって、超えた分は涙になる。そして、涙に変わった悲しみは消化されるのだと。面白い。
扉をはさんだ背中合わせのシーンが、ふたりの不器用さを象徴しているかのよう。
まぁ本人たちは悲しくとも、互いを思いやっていればこそのすれ違いなのだから、むしろ微笑ましいが。
次回父親が返ってくるというから、不自然だった人好の一人暮らしにも触れられそう。
一方、雪の「普通とは何か?」という問いかけについては、7話あたりでだいぶ答えに近づいていたと感じる。
雪が「普通」になるまでの物語だったとすると、彼女は既にだいぶ普通に思える。次回にまとまり良いオチがつくのなら、この1クールでちょうどいいボリュームだったのかも。
本日の夜実況。現役プリキュア、キュアニャミー生誕祭を兼ね。
ニャミーの当番回には他にも良回があるけど、最初の誕生日にまずおさらいすべきはこの回かなと思って視聴。
まゆとユキの出会いの回想は、ほんとに美しい思い出。
ユキの仕草のひとつひとつが印象に残るけど、一番鮮烈に記憶に残ったのは、まゆに洗われて真っ白になるシーン。
「雪の日に出会った、雪色のユキ。どうかな?」上手すぎる。
本日の夜実況。一応ネタバレ指定。
チャラさんが出ているところは面白かった。ちょっと説教くさいな…
トラウムにはそもそも説明的な台詞が多いが、それはそれとして、キュアアムールが自分の「娘」であることに気づいていた。
にも関わらずオシマイダーをけしかけていたのは、「娘がこの程度のオシマイダーに傷つけられるはずがない」って茶番かな。
本日の夜実況。
路線変更のあおりで、ここのところ微妙な回が続いたところの良回。
育児、お仕事、そして母の強さ。これらは元々は、HUGプリの屋台骨になるはずだった要素。
加えて、自分は微妙に後づけっぽく感じてはいるけど、みんな大好き「多様性」すらも。
これらをきちんと網羅する手腕は、さすがは成田さんだなと。
女優というさあやの進路がはっきり描かれている。
その一方で「女優だけがあなたの道じゃないわ」という母の台詞もあり、皮肉にもその通りになってしまった。
これほど綺麗な進路の表明、覆すには相応の説得力が必要なはずだが。
本日の夜実況。
ハリーとほまれのツーショットとか、ひなせくんがはなのりんご飴を預かって赤面するシーンとか。
情緒ある夏祭り回。路線変更の影響はあまり受けていないと思いたい。
沸点が低く、落ち着きのないビシンなる悪役は今回が初陣。
ぎゃんぎゃんうるさい。
本日の夜実況。
水着回だからというわけでもないのだろうけど、作画がいい。はながちゃんとかわいい。
作監勢は、山岡直子さんと高橋晃さんのツートップという豪華スタッフだったが。
この回自体はまぁまぁ楽しめたけど、急な路線変更から不安要素が多い。
えみルーのアイドル化はここから始まって、「母の強さ」や「お仕事体験」など、元々中核にあったはずの要素はどこに行ったのだろう?
ダイガンがさあやへの感謝を告げた。
初見ではこのダイガンに好印象を持ったが、あとでこの男がまた裏切ることを知っているから。
今はむしろ、悪印象を強く感じるシーンになってしまっている。
本日の夜実況。ネタバレ指定。
Aパートは丁寧な日常描写。日常はプリキュアでは特別な意味を持つが、そこから一気に地獄に突き落とす構成はなかなか。
ところで、トラウムとルールーは再会シーンのはずだが、ふたりは何か思うところはないのだろうか?
また、プレジデントクライは、恐らく実の娘であろうはぐたんに、初めて会ったかの様な態度だったが?
後半で言及される設定の多くが後づけであることを、この回から察してしまう。まぁ、1年もののシリーズだから、後づけぐらいはするだろうけど。
ジェロスには次回、クライアス社の役員の地位が与えられるのだが。
特に有能なわけではない社長の愛人が、大企業の役員になるという人事に社会の縮図をみてしまう。
ジェロスはキャラクターデザインでは、美人という記号を持っている。
ゆえに、作品世界の中では美人であるという設定になっているのだろうけが、魅力を感じないキャラだ。
本日の夜実況。ネタバレ指定。
初代の客演回ということもあり、いやそれ以外にも、言いたいことは色々ある。
まず、TV本編のレギュラーシリーズに、初めての客演キュアが登場したからと言って自分は嬉しくない。
キュアブラックとキュアホワイトはもちろん好きだけど、10年以上経って出演してほしいかどうかは別の話。何でもアリの世界観には興ざめも甚だしい。
オールスターズ映画もあるのだから、お祭りはそっちでやってくれればいいじゃないか。お祭りは楽しいけど、何でもアリの舞台を用意してこそのお祭りなのであって。
では、登場したキュアブラックとキュアホワイトに、いわゆる「解釈違い」はあるか?成田さんだから、さすがにそこは外さない。なぎさはえみるに「喧嘩したっていいじゃん」と言ったが、この助言はなぎさならでは。
パップルさんは「おしまいだ」と絶望した。
失恋はそりゃ悲しいだろうが、誰もが経験する、普通の人が想像できる範疇の挫折でもあるから。街中で人の姿を捨ててまで大暴れするのは、「ちょっと大げさなのでは?」と思わなくはない。
かたや、そのパップルさんを振ったシーカレ(カレシ)は、誰あろうプレジデントクライなのだが。
世界を滅ぼさんとする彼の動機は、坪田さんが何かの機会に言っていた様でもあるし、嫁でもあるキュアエールを失った「復讐」と解釈しておく。プレジデントは本当の動機を最後まで口にせず、「民衆の悪意が云々」などと抽象的な主張しかしなかったが、自分がプレジデントクライというキャラを好きで居る為にも、その様に解釈しておきたい。
常に無表情なあの男にも、「妻を失った」という憎しみたぎらせる、とても人間的な一面があったのだと。
…かと思えば、プレジデントにパップルという愛人がいたのは何故だろう?
そしてこの回、パップルは捨てられ、プレジデントはジェロスという新しい愛人を作っている。女の趣味もすこぶる悪いがw
常々言っているが、共感ができない悪役は好かん。
嫁の復讐が動機だったのかと思えば、ああこの男は、女性関係にだらしない屑だったなと。
本日の夜実況。
観ていて気づいたこと。えみるがルールーを好きな理由は、その逆のルールーからえみるよりも説明されている。
ルールーは少々変わり過ぎと思うけど、えみるはあまり変わっていないから違和感がなく、えみる視点の今回は割と納得できる。
この回のラスト、初代2名の脈絡のない登場は見なかったことにしたい…。
本日の夜実況。一応ネタバレ指定。
本来もっと後の回に登場するはずだったであろう、金色の謎女神が登場。
物語の核心であろう彼女は、「プリハート分裂」というものすごいご都合主義を吸収する為に急遽登場したのであろうが、この謎女神が何者であるかという説明は結局最後までされない。ご都合主義だけが残される結果に。
新キュアが初変身の直前に必ず口にしていた「心があふれる」という台詞。自分はとても気に入っていたのに、安いものになってしまったなぁ。
こんな強引な展開とトレードできるほどの素晴らしいメッセージなりが今後あれば、この方向転換は成功だったと評価できたのだけど。
話は無茶苦茶だったけど、にも関わらずの「良い」は、今回登場したキュアマシェリとキュアアムールのキャラデザに対して。特にマシェリはいいと思う。
本日の夜実況。
多様性を認めないえみる兄と、多様性を強要する我らが主人公。
そして、自称「友情に吐き気がする」、敵新幹部。
この回が好きな人がいたらほんとごめん。
でも、不協和音だけで構成されているような回だなと自分は感じる。
本日の夜実況。
ルールーがはなママに許されるシーン。食卓のカレーは元々はポトフだったという。
人はこのカレー同様やり直せるのだと。ベタベタだけどw 決して悪くない。
また、この回から本格的に物語に関わるえみる。
インパクト抜群だったキャラクターが徐々に薄れていくのだけど、この回のえみるは健在と思う。
ルールーは自分が心を持たないことを悩んでいるのだけど、ルールーの感情が爆発していた前回を観れば、彼女に心がないとは誰も思わない。
ここでルールーの悩みに向き合うのも、やはりえみる。歌を通して、ルールーはより人間的な心を得ることができるのだと。えみるがルールーの為に書いた曲は劇中歌となり、そのまま特殊EDに。この流れはすばらしい。
一方、改めて観ればこの回単体はとてもよいけれども、今回のお当番キャラであるえみるとルールーの唐突な親友関係は気にかかる。
えみるは前回、ルールーがクライアス社をやめた経緯に関わっていない。ルールーの運命を大きく変えたのはキュアエールだったから、ふたりが親友という今回の描写は脈絡ないテコ入れに見えてしまうのだよね。
「素を晒せば、異性とでも分かり合える」
ちょっと「いい話」すぎて現実味がないファンタジーと思える程だけど、でもまぁいい話だよね。
…というエピソードかと思ったら、その後の本城寺さんがぶっ飛んでて、そんな無難な印象や感想がこっぱみじんに消し飛んでしまったw
自分にも他人にも、あまりにも向き合えていない本城寺さん。そのオフはだめだ。
20代、30代の自分もさすがにここまではこじらせてはいなかったと思うけどw、周りから見れば大差はなかったかも。
だから、観ていると胸が痛む。彼女にはどうか幸せになってほしい。がんばれ。
友とは。雪は自分で考え、自分なりに答えを出してみた。
普通であるために何が必要なのか、能動的に答えを探す姿勢に成長を感じる。
「来年のことなんて考えたことがなかった」
なるほど、普通である為には未来がなければいけないな。
この回ほぼ、本城寺さん視点。
大原の親父同様、本城寺さんのママも同様に面倒くさい。
意識が高く、押しが強い母親を苦手に感じる本城寺さんに共感する。
陰キャなヒロインも卒なくこなす、はやみんはさすがだなと。
創作における「無心」と、「オフ」つまり思考停止。
この違いについてのモノローグがちょっと面白かった。
本日の夜実況。
冷静なルールーが感情を爆発させ、喜怒哀楽すべてを見せる。一見、フレプリの神回23話「イースの最期!キュアパッション誕生!!」とよく似ているが、はぐたんに撫でられてルールーが号泣するシーンはこの回ならでは。「とても良い」は、このクライマックスに対して。
消した記憶が蘇るとは「そんな馬鹿な」と初見では思ったが、「記憶を完全に消すことがそもそも出来てなかった」のだろうと今は解釈。
劣勢になったルールーは、プリキュアの戦力を「分析」しなければいけなくなったが、分析とはそもそも記憶の深層から掘り起こす行動でもあったと。
分析によってプリキュアの生年月日等、戦闘に役に立たなそうな情報まで思い出していたのは面白かったw
HUGが当初のシリーズ構成通りだったのはこの回までで、次回以降は大きなテコ入れが入っているのだろうと想像。
その直前であるこの回には、キュアアンジュとキュアエトワールにも強い存在感があってよい。次回以降の視聴はちょっと気が重い。
本日の夜実況。良回として有名な回だそうで。
そんな評価に違わず、作画、構図、演出、脚本などなど。どれも質が高く平均点が高い。
この回に限らず、ルールー編は良回が多く面白い。
サブタイ通りにほまれの当番回ではあるのだけど、いつも通り、パップルとルールーに注目してしまう。
ルールーにまたも良心が芽生え、ほまれから一度は盗んだプリハートを返すシーン。「行きなさい、プリキュア!」と。
直後、「故障品」であるルールーをパップルが処分するシーン。一切の愛情を持たず、蔑みつつ「機械人形」と呼ぶ。
Bパートのラスト、この一連のシーンから目が離せない。
大ベテランである大原さやかさん(いつもは大原さんを「さあや」と呼ぶけど、HUGプリには別のさあやが居るから)の好演もあって、この回のパップルは悪役として本当に憎たらしい。
それだけに、後の回で彼女が改心している姿を見ると、この回とのギャップから「えー、嘘だろw」と思ってしまうなぁ。
自分の最推し、キュアグレースのガチっぷりを確認する為に頻繁に巡回している回。
最推しがふたりいてもいいのか?などと聞かないで欲しい。
本日の夜実況は、9話に続き愛崎えみるの当番回。一応ネタバレ指定。
有名な「ギュイーンとソウルがシャウトするのです!」はこの回。それだけでなく、後の回への伏線として、挿入歌「キミとともだち」の詞のないバージョンも演奏される。HUGプリで、この回をベストに挙げる人もいることだろうな。
ただのゲストキャラに、2回も当番回が割り当てられることは通常は考えら得れない。当然、えみるが将来プリキュアになることを踏まえた構成だろうなと。
9話の非常に印象的だったえみるのキャラクターを、この15話で見事に引き継いでいる。その上でプリキュアにふさわしい正義感や、ルールーとの関係等、えみるについて伝えなければならない情報を漏れなく伝えることを両立している。
この手腕はさすがは成田さん。
ところで、元々4人だったプリキュアの最後の1枠、本当はえみるだったのではないか。
この回の中では確かに、えみるとルールーが共にプリキュアを目指す流れになっている。急遽5人になったのは、この回がきっかけだったのだろうと想像。
えみるの兄の台詞はただ不快。
兄の成長が描かれることによりこの台詞が回収されなければ、兄はただ不快なだけの、この物語に必要のないキャラクターになってしまうが?
本日の夜実況。
ルールーは身を挺して、自ら発注したオシマイダーから子どもを守った。
また、その光景をパップルに観られてしまった。パップルじゃなくてもおかしいと思う。
ルールーの退場、17話に向けた種まきが着実に進んでいる感じ。
いつも大人しいさあやがルールーと張り合ったり、そのさあやをほまれがケアしてたり。
さあやとルールーの間に、奇妙な友情が生まれた様にも見える。
ルールー本人だけじゃなくその周囲も。
ルールー編とでも言おうか。第2クールは面白い。
本日の夜実況。ネタバレ指定。
はなとことり、姉妹の小芝居が可笑しいw
ルールーは、キュアエールが自分の正体を知ったら?と考えた。その状況は17話に実現する。
エールは実際には、ルールーに騙されていたことを「認めなかった」。よいシーンなのだが、あと何話か、キュアエールのこの行動への裏付けを積み上げないといけない。
本日の夜実況。
この回から始まるルールー編が、すごく面白いと思ってて。
この回ではルールーが野乃家に潜入するまでだけど、手口がただ不気味で印象に残る登場シーンだ。
ルールーが潜入を決意したきっかけは、「理解不能」な力を持ったメロディソードについての追加の調査が必要だから。
またハリーも、「剣」の姿ではないメロディソードに可能性を感じている。このルートなら、絶望的な未来を避けられるかも知れないと。
前回も言ったけど、メロディーソード問題については引き続き掘り下げてほしかったな。
パジャマパーティでホラー映画を観る展開に既視感がありw
本日の夜実況。ネタバレ指定。
オシマイダーを傷つける、「剣」の姿をもったメロディーソードをキュアエールは拒否。
メロディソードは姿を変え、交響曲を奏でる為のエールタクトとなった。
自分は「プリキュアは決して帯剣しない」ことを知っていたから。剣の形の新アイテムが登場したときは驚いたけど、剣の姿を拒否した展開はむしろプリキュアとしての王道。
「女の子だって暴れたい」から企画が始まったプリキュアたちが「敵を傷つけない」とはさすがに言いすぎだけど、少なくとも傷つけることこと自体を目的にはしていない。プリキュアは傷つけるために剣を振るわないという、ファンの想いに改めて答えたファンサービスであり、プリキュアという概念の再定義でもある…とは言い過ぎか。
残念なのは「プリキュアが剣を選ばなかった」、このエモい選択がシリーズに生かされなかったことだ。
キュアトゥモローら未来の4人のプリキュアたちが、未来の世界の滅びを止めることが出来なかったのは、どうやら剣を選んでしまったからなのだ。この経緯が以降全く説明されず、単発の「いい話」で終わらされてしまったのが本当に惜しい。もったいない。
若宮アンリがこのプリキュアたちをみて、「やるじゃん」とつぶやいた。
この男は応援を無価値と言ったが、この回の「やるじゃん」は応援そのものの価値を認めたわけではなく、実際に浄化という力を持った、プリキュアの手にかかれば実利を伴ってる応援を褒めただけの様にも見える。
本日の夜実況。
はなは自信喪失してしまったけど、これといって落ち度がないんだよね。
今回のはなの様な状況で、自分は「身の丈」という言葉をよく使うのだけど。自分の能力が人より劣っている様に思えても、身の丈なりのベストを尽くせば恥じることはないわけで。
今まで、オシマイダーの浄化は常にキュアエールが行ってきた。
逆に言えば、キュアエールしか浄化を行えない。このリスクが現実のものになって、チームの問題意識として問われる展開は面白い。
サブタイからも、リラックスして観られるソース回かと思えば、雪の断片的な過去が悪夢という形で明かされる。
それにしても彼女の過去設定は、ちょっと盛り過ぎなんじゃないかなぁ。
ソースジャンキーなどと、おかしなあだ名がつけられてて吹いたw
EDからは「勝田ソースさん」の声優がわからず残念。
先週放送分のおさらい。
重要キャラ(に見えるクラスメイト)、烏丸さんの再登場。彼女の手から渡されたのは、アニマル神社に保管されていたという古文書「日誌」。
その古文書から、物語が大きく動いた重要回。
「日誌」に登場した狼。名前の部分がかすれて読めないのはお約束だがw、それでもガオウ本人(本狼)であることは明らか。怪我の手当をした人間の男とガオウがどの様な時間を過ごしたか、ガオウが人間を憎むようになった経緯など、興味が尽きない。
こうしたシリーズ全体に関わる大切な情報を、すべてキャラクターの台詞として直接語ってしまうのではなく、演劇部のお手伝いという楽しげな、本編と直接関係はないイベントを通じて明らかにしていたのが上手かったなぁと感じる。
先々週放送分のおさらい。
アバンで既に、いろはとまゆは犬と猫に変身していた。せっかくならこの状況を楽しんでしまおうという展開や、「だるまさんが転んだ」戦闘なども楽しかった。
正直作画が乱れていたけど、その分を飽きさせない脚本力でひっぱっていた回。脚本担当はデパプリのシリーズ構成も務めた平林佐和子さん。
トラメが、実はプリキュアたちとの「遊び」を楽しんでいたのは、以前から明らかだった。
こむぎがその事実に気づき、この先の前向きな展開が見えたのも良かった。