ふたりの天才に囲まれ、自分は「持たざる者」であると、自信をなくしていた若き日の晃の回想。
何故そんなに強いのか、つらくなかったのかと問うたのは弟子の藍華。その晃を救っていたのは、意外にも、幼かった頃の藍華自身だった。
晃のふたつ名、「深紅の薔薇」がこのエピソードに由来するのは間違いない。晃本人はとぼけていたけれども。
晃を救った薔薇の花びらが藍華に還されるという、粋なラスト。近い将来、この薔薇の花びらに込められた想いが、藍華を「薔薇の女王」に変える。
ARIA屈指の良回。ARIAには、世代と師弟の物語という側面が強くある。
それは最新作でも変わっていなかった。