良さがわかんないまま見続けたらいつの間にか虜になっていて、最後は「このアニメを見て良かった」と心から思えた不思議なアニメ。やりたいことは伝わってきたし、満足感は正直高い。
各自が語録でしか会話しないから独り言のドッチボールになっていたし、食事シーンや戦闘シーンをすがすがしいほど全カットしてたし(8話の戦闘シーンがすごかったから、そこまで溜めてたのかもしれないけど)、心情変化や展開が今まで見たどんなアニメよりも唐突だし、脚本に人間味を感じない。AIでもこんなアニメ作んないよと思ってしまう。でもそんな欠点が「ニコ動では長所になる」という一点だけで視聴し続けた。もう「かっぽー」がこびりついて頭から離れない。コメント付きでみんなで楽しめるアニメだった。
と思ったら、最後のほうは結構面白くなってきて、最後まで見たら正直大満足できた。途中から世界の謎が明らかになってそれがトンデモ展開なんだけど、まあ面白かった。どんなに粗い脚本でも、面白い要素をとにかく詰め込みまくれば否が応でも面白いと感じざるを得ないというのがよくわかった。唐突すぎる展開のオンパレードで、そこに話の前後でつなげる脚本の巧さは全く無いけど、正直引き込まれる。そして最終回は綺麗にまとまり、視聴後の清々しさを感じる。だからこそ、このアニメを最後まで見て良かったと心から思えました。
というわけで、ものすごく人を選ぶ、特にストーリーを理屈で考える人には絶対に合わない作品だが、自分は正直良かったなと思えました。ニコ動でアニメを見る人が好きな人には合うんじゃないかな。とってつけたかのようなくどいキャラ設定でキツイってみんな言ってたけど、それがニコ動では長所になる。笑いながら、時には唖然とさせられながら楽しめた作品でした。