日車という人物の苦悩が見ていて苦しいぐらいに心に刺さる
心根の部分では人の善性を信じたい、どれだけ醜く愚かでも、それでもだからこそそういう人に自分は寄り添う必要があるんだと、そういう気持ちで弁護士の職務を全うしてきて、また、地位や名誉や金ではない、ただ「弱者救済」という自分の理念に則って職務を選択し膨大な時間と労力をかけて割に合わない仕事をこなしてきた
でもそれは当然ながら茨の道で、誰も褒めてくれないどころか世間からは疎まれる一方で、弁護してきた被告人からも絶望しきった目を向けられて……
そんな彼だからこそ、検察側の言い分をそのまま通すような例の裁判で何かが切れてしまったのだろうな……
日車はあまりに真面目で、そして優しすぎた
だからこそ二審のときの虎杖の発言、渋谷の殺人をすべて自分の責任と断言したことが衝撃だった
世の不正を嫌い、少しでも自分の行為が弱者救済という目的に近づけばいいと考えていた日車だからこそ、目の前の虎杖のポリシーはかつての自分を見ているみたいな感覚になったのだろう
虎杖はそれが茨の道だと分かった上で自分のなすべきことを為そうとする、それはかつて日車が目指した自身の姿で、でも自身はその理想を実現し続けることができなかった
だからこそ虎杖と共にいるとより自分が嫌いになる……
死滅回游編というエピソードに留まらず、『呪術廻戦』という作品全体の中でもトップクラスに好きなキャラである日車とそのエピソードを丁寧に描いてくれて感謝