サービス開始日: 2021-03-01 (1479日目)
初華(初音)もずっと演技をして生きてきた人間だったのか…
ずっと幸せを感じられなかった、どこにいても自分は望まれて存在しているのではないという居心地の悪さ、閉塞感に苦しんでいた初華(初音)
そんなときに出会ったのが祥子だった
祥子といるときだけが初音にとって自由といえる時間だった
しかし祥子の存在それすらも自分を祥子と比べて悲劇のヒロインに置きたいための舞台装置にすぎない、そんな葛藤や罪悪感が初音を苦しめる
俺にはただそれだけではないように見えるが…?
いずれにせよ、全てを偽って何もないからっぽの初音からしたら祥子の存在というのは自分にとって全てといっても過言ではなかった
だからずっと執着し続けてきたし、これからもそうするしか初音には残されていない
しかし、自分が軽率な行動をしたせいで自分にとって何よりも大事な祥子を苦しめることになってしまう…
いやあ、このアニメエグすぎるわ
初音のこれまでの半生自体ずっと苦しいだけだったのに、唯一の希望の祥子すら自分のせいで苦しめる結果となったとか…
もう初音からしたら祥子のことは単に好きとかそんな分かりやすい感情じゃないんだろうな
愛憎と罪悪感でごちゃ混ぜになった感情に加えて、初音自身がからっぽだからもう祥子しか残されていないんでしょう(推測)
あと最後に、祥子の祖父(初音の父)クソすぎんか?
軽率に子供作って認知もせず放置して、それを知った祥子の父に偉そうに説教してたけど、そんな環境で生まれてきた子どもがどういう思いをするのかなんてちょっと考えれば分かるだろ
あと、祥子の父が勘当されたのって詐欺事件が発端だったと思うけど、初音が「私が祥子ちゃんのお父さんを奪ってしまった」って発言から初音の存在を知られたからジジイに放逐されたとかそういう陰謀すらあったんじゃないかって気がしてくるんだが
というか豊川父の勘当が初音の行動のせいって、そういう風に解釈しないとあまり繋がらないよね
いずれにしてもジジイ、これはお前が始めた物語だろ
自分の罪から逃げるな
中学時代圧倒的な実力で選手を完封し続けたバッテリーの片割れ要圭が記憶喪失によって野球の記憶を無くし、名門私立ではなく野球部のない都立高校に入学する、というところから始まる野球アニメ
個人的には野球ってまあ大体のルールはわかるものの、専門用語とか使われたら雰囲気でしか分からない、というレベルなので、要圭が記憶を無くしたことで野球のルールや定石を本当に基礎的なところからスタートしてくれる(右打ちと左打ちの違い、など)仕様になっていて、それが見てる側からしたらありがたかった
個人的に一番好きだったのは、中学時代要・清峰コンビに敗れて野球を一度諦めた現チームメイトがもう一度野球に向き合っていく過程を描いたところ。取り分け藤堂のイップスに関する話は珠玉の出来で、7話の藤堂と中学時代の先輩がバッセンで会話するシーンはこちらも泣きそうになった
あと、終盤の千早の努力と「壁」のエピソードも好きだった
そうだよな、どんなに忘れようと思っても簡単には忘れられないよな…というのが痛いほど伝わってきた
また、「壁」の話を千早だけに限らずチームメイト全体に敷衍して話すこともできると思っていて、皆それぞれ個々別々に乗り越えるべき「壁」があって(当人が意識しているかは別として)、それに個人個人で向き合ってそれぞれの方法・方向性で過去の自分を超克しようとしているというのが全体を通して一番身に染みた部分だったかな
それは記憶を失ってアホになった要圭本人も同様で…?というところで、これからも続きを見守っていきたい。2期も楽しみ
あと映像綺麗すぎ!ミセスの「ライラック」もとても良かった!