魔法科アニメーションの中で一番面白い作品だった。カメラワークや演出、作画の美しさ等の映画ならではの魅力が詰まっており、本編の内容も物語の核心に迫るもので大変満足できた。
四葉家の話ということで主軸は達也よりも深雪。これまでの魔法科ではあまりなかった心理描写を中心とした作品になっていて個人的にはかなり好みだった。深雪が自分の恋心を殺すために葛藤するシーンもここまで明確に描写されたのは初めてかな。お兄様からもらった命をお兄様に捧げるとは言いつつも自分の恋心を殺すのはしんどいだろう。葛藤の末に自分の感情を殺して四葉家を継ぐと明言したときにはどれほどの想いがあったのか計り知れない。妹にこんなに愛されていてお兄様がうらやましい限りである。完全調整体や深夜の思惑を踏まえると遺伝子レベルで感情も操作されてそうな気もするが、深雪から達也への感情は深夜にとっては想定していたものではないようなので純愛といっていいかもしれない。最終的にはお兄様と結婚できるハッピーエンドで良き。
真夜はラスボス感のあるミステリアスな人だなと思っていたが、12歳で拉致されて人体実験の被検体になった過去があり子が産めないという事実は衝撃的だった。そんな重い過去があるなんて聞いてないですよ…。真夜が救われた後、トラウマを経験と認識するように深夜が精神操作したところはかなりグロテスクな行為で胸が痛くなった。記憶を消したりはできなかったのかな。精神操作された真夜が深夜に「お姉さまに昨日までの私は殺された」というセリフもえぐかった。12歳の姉妹でやっていい会話ではないだろう。精神操作を実施した深夜はこのセリフ聞いてどんな気持ちになったのか…。そんなこんなで真夜が狂っていったのは当然のことだと思う。達也のことを精神的には実の息子同然と言うところはセリフも動きも狂気じみてて怖かった。あと立ち上がれるようになったときから訓練受けてたお兄様も最初は泣き叫んでいたと聞いて四葉家の狂気を改めて感じた。真夜も深夜も12歳のあの日から心がとっくに壊れてそう。元をたどれば大漢が真夜に人体実験したことが原因なので全部大漢が悪いということでおさめられないか()。
アンタッチャブル-西暦2062の悪夢-は原作だとこのタイミングではないらしいが、物語を理解するにはとてもいいタイミングに挿入されていて助かった。序盤の深雪のピンカットはPVで目にしていたがスクリーンで見るとやはり迫力が違ってゾワゾワした。相当気合が入っている。クリスマスパーティーにリーナが出てきたシーンはアニオリらしい。リーナたそ大好きなのでちょっとでも出番があって嬉しい。夕歌さんはいい姉ちゃん感あって好き。流石は茅野愛衣さんである。慶春会でもアイデンティティをもった服装の亜夜子ちゃん可愛い。インターホンのデザインも趣味出てた~。
という感じでとてもよかった。特典小説が4週にわたって配布されるらしいのでまた観に行ってもいいな。