巨人との戦いを売りにする本作において、壁の中で行われる内ゲバ展開が続くこの辺りの描写は漫画で読んだ時はそこまで楽しめないなと思っていたのだけど、アニメの形で視聴したことで少しその印象が変わった気がする
多くの価値観が反転した一連の話。今回はその終盤にふさわしくエレンが戦う理由が改めて定義づけされる。
レイス卿によって明かされた真実によって巨人と戦い続ける根拠を失いかけたエレン。自分は特別では無いのではないか、自分が穴を塞いだ所で人類は救われるのかと自問してしまう。
そんなエレンが自信と戦う理由を取り戻すきっかけとして、平和だった頃の自分達とリンクするような存在として無知な子供の姿を描く展開は良いな。眼の前で母親を殺された復讐のために走り始めたエレンに止まっている暇なんて無いと思い出すには充分すぎる光景
これにてエレンはここ数話でうじうじと迷っていたクソガキとは無事おさらばできたようで。でも、だからって唐突に自分を殴りだすのはやりすぎだと思う
第三期になってからもう一人の主人公のようになったヒストリア。この戦いが終われば女王として持ち上げられる未来は既に決まっている。だから前線には出ず、安全な所に隠れているのが本来彼女に求められる行為
けれど、他人が求めるままに行動して良い子になる自分を良しとせず、全てをぶっ壊すと決めた今のヒストリアにとっては隠れて女王になる未来は納得できない。
この人類の命運が掛かった戦いを親子喧嘩と称し、自分の果たすべき使命を納得行く形で確固たるものにするため、前線に出るどころかレイス卿に止めを刺し、女王と宣言する姿は非常に凛々しい。
これで彼女の変化の物語には一区切り付いた形だろうか?
次回はケニーの昔語りで一話使うことになるのかな?それで本当に壁内のゴタゴタは終わりか