前回ラスト、ディアボロはトリッシュをふっ飛ばした上で時間もふっ飛ばし矢に辿り着く。それは有るべき工程を経ないもの
それに対してブチャラティは魂を元に戻す手段を取る。この瞬間、あるべき姿に辿り着くシーンが描かれる
まず、ブチャラティはディアボロが倒していなかったレクイエムを完全に破壊する。これは前回行われているはずだった破壊。それによって魂が本来の体に戻る。ミスタ達や街の人々ははあるべき姿にようやく辿り着く
対してブチャラティだけは体がもう限界だったから、魂は空に昇天してしまう。でも、それだって延長されていた命が本来到達するはずだった死をようやく迎えるというもの。
だからブチャラティは命を長らえさせてくれたことに感謝すると共に「気にするな」とジョルノに伝える。今、訪れた死を負担にさせまいとする
元の体に戻る辺りからディアボロの醜態が晒されるようになる。ギャング組織のトップであり、本作のラスボスである彼はこれまでとても恐ろしい姿や声でブチャラティやリゾットを圧倒してきた。それはボスに相応しい姿に思えるが、よくよく考えれば彼は保身のために娘を殺そうとする狭量な人物。今回も元に戻った際に考えたのは逃走することだった
掴めそうだった矢を掴み損ねたことで彼の本来の姿、みっともない姿へと辿り着いてしまう
そうなってくれば相対的に株を上げるのがジョルノ
矢の争奪戦はジョルノに軍配が上がる。それも「そうなるべきだった所に戻るだけなんだ」というブチャラティの台詞の直後であり、ディアボロは後のシーンで「矢は矢を支配できる資格のある者を選ぶ」とポルナレフの台詞を引用する
それらの言葉の通り黄金の意志を持つジョルノは矢に選ばれ、スタンドをゴールド・エクスペリエンス・レクイエムへと昇華させる
この能力がこれまた解釈が難しいものだね。描写からすると相手が望んだ状態に到達させない能力?
ディアボロは時を飛ばしジョルノを殺す未来へ到達しようとする。時を飛ばす能力で起こる光景はディアボロにとって本来辿り着く光景。しかし、ジョルノは時飛ばしを解除し逆に自分が発生させた時間の流れで塗り潰す。本来辿り着く光景を変えてしまう驚異的な能力を発揮する
こうなってはもうディアボロに為す術はない。ジョルノのラッシュによってようやく長かった戦いは終わる……と思いきや最終回は今月下旬なのか。焦らすような真似をするね