短い放送時間の中で諦観した状態から希望ある状態への変化を上手く描いているのは好印象
義足の足で健常者の兄と同じようにバスケをしようとすれば当然限界は見えてしまう。そして限界を前にすれば自分には可能性なんて無い、なんて思い込んでもしまう
けれど、場所を変えてみれば可能性なんて案外簡単に広がってしまうもので。
今の海は上手く車椅子も操れないしシュートも届かない。しかし、目の前には自分と同じような姿で苦もなくそれが出来る者達が居る
なら、海が目指すのは兄のようにバスケをすることではなく、自分にしか出来ないバスケをすること。それを突き進めて行けば、いずれは兄のようにコート上で活躍し拳を突き上げる選手になれると示唆される冒頭シーンに繋がっていく展開は素晴らしい。
「パラアスリートは可能性の宝庫だからな」という台詞が象徴的な本作の方向性。視聴を続ける中でそれを存分に味わっていきたいと思える、そんな第一話だった