まるで第一話でやった劇場型詐欺を再演するかのような大舞台は壮大
注目してしまうのはあの時と枝村の立ち位置が大きく変わっていたことか
第一話での枝村は劇場型詐欺の獲物とされた
何も知らず老婆を騙し、追い詰められ、ローランに付いていき。知らぬ間に舞台に上げられ逃げる余地が無くなっていた
今回も何も知らない点は変わらないのだけど、枝村の意識は大きく変わっている
サクラマジックを作れと要求された彼を囲む幾つものカメラ。この瞬間、枝村は舞台上の役者の一人に変わった。劇場型詐欺に参加し始めた
でも、同時に枝村は何も知らない素人でもある。だから彼の行動はカッサーノを袋小路に追い詰めるものでありつつも、サラザールの更生を願う人間味溢れたものになる
舞台上に居る役者の一人なのに、舞台をかき乱す素人でもある枝村の存在は一流のコンフィデンスマン達からすれば余興のようなものであり、同時に視聴者にとっても物語を楽しむ上で外せない存在となる
日本一の詐欺師という触れ込みで舞台に上げられた彼は詐欺の腕前だけでなく多くの魅力が備わった人物だったね
ラスト、弱者に対して行った詐欺の贖罪にと自分の取り分を差し出した彼の姿には晴れ晴れしいものを感じられたよ