Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

予備校に通い始めた事で八虎の絵や人格が講評棚に飾られる如く他者と比較される話になったように思っていた。でも、考えてみれば、批評・比較されているのは八虎だけでなく他の生徒達も皆同じなんだよね
それが見えてくる内容は見事

異様な行動を繰り広げる浪人生。でも、あれも一つの工夫。他者より目立ちたいとの意志が感じられる試行錯誤
あの遣り方そのものは八虎が目指す方向ではないが、参考には出来る
その結果の絵が評価されるのは気持ちいい流れ。その一方で低い評価に終わった者の背中が寂しいが……

他者と比べられる環境だと様々な要素を気にしてしまうのかも
単純な実力差、一位のジンクス、受験絵画。それは予備校の中だけでなく藝大においても同様なのかもしれないと感じられた

また、文化祭のシーンでは3つの視点で藝大の作品が鑑賞されていたね。純田達の視点、世田介の視点、八虎の視点
作品が批評・比較の対象にされるのは当たり前だけど、一方で批評する者の視点も批評の対象になっているのは印象的。世田介は自分が切り捨てた作品を八虎が判らないながらに考察を深める様子に劣等感を抱く
でも、作品があらゆる人に理解されないように、人柄も全員から理解されるわけではない

その憤りを全てぶつけた八虎の最後の絵は素晴らしかったね
八虎は余裕が有るわけではない生活で藝大一択。それは正しく生きるか死ぬか。彼にとって合格とは他の受験生を殺すようなもの。だから絵も激しくなる
知識も技術も少ない八虎は不利。でも、それ故に有利な面もあると知れる大葉の言葉。八虎はその絵で何処まで生き残れるのかな?



Loading...