Annictサポーターになると広告を非表示にできます。
とても良い

盃から零れ落ちる赤ワインは今回のエピソードにおいて印象深いモチーフとなっていたね
冒頭においては血や侵食を思わせ、ルディが失い壊してしまった諸々を想起させた
それが終盤には全く意味を変えてルディに降り掛かる構図は見事

故郷に辿り着いたルディ。けれど、そこは空っぽだから零れ落ちるものもない
だから代わりに満たすのはルイジェルドの言葉。ルディから多くを教えられたと語り、エリスに今後の道を示した
言いたい事は有っても今は言わない。心に満ちるものを零すのは再び会った時でいい。その考え方は素敵なもの

エリスの故郷にも有るべきものが無く、むしろエリスに求めるばかり
だからエリスが欲したのは自分を満たす何か、家族か
でも、最後の言葉に有るように今のエリスに満ちていたのは釣り合わないという感情ばかりだったのだろうね
特にオルステッドとの邂逅はエリスにそれを強く抱かせるものになったように思う

ルイジェルドはエリスに龍神に遭った意味を問う。様子を見るにエリスの中には龍神への恐怖が巣食っていたのかな?
エリスがそんな心境なのに、死にかけた筈のルディは再び遭遇する事態を想像し、更には対策まで練っていた。それは自身との差を感じる最大のポイントとなったのかもしれない

ルディとエリスの行為を思わせた赤ワインは一方で零れ落ちる様々を直喩していたかのよう
ルイジェルド、エリスの離脱。何もない故郷、見つからない大切な人。そしてルディの心から零れ落ちた涙や悲しみの大きさにこちらまで胸を締め付けられる
果たしてルディはここからやり直す事ができるのだろうか……?



Loading...