桜を探す過去への旅路、それは手掛かり少ない道だからこそ厄介。手を変え品を変える必要はあるけれど、遣り方を変え過ぎれば行き着かないかもしれない
それは桜探しだけでなく、桃の中にあるシャミ子を心配する気持ちにも言える事だね。今回の桃は桜とシャミ子への心配が並び立ち妙な感じになっている
冒頭、シャミ子の欲しい物を尋ねる桃だけど、元々は自分の頼みがシャミ子のプレッシャーになっているかもという懸念から。でも懸念と質問の形を変えすぎたから伝わらない
でも桃がシャミ子を心配する気持ちは変わらないからバイト継続にも反対する。けどやっぱり伝わらない
桜が何処へ行ったか知る者は居ない。それでも情報の欠片を擦り合わせて一つの形へ変えれば真実へ近付ける。ほんの少し前まで誰も知らなかった真実へと行き着いたわけだ
でも、十年前の記憶なんて形のないものだから思い出せるものではない。だからシャミ子には危険を冒して記憶の形を確かめる事になってしまう
この状況に桃の反応は煮えきらないね。姉を探したい、シャミ子を危険に晒したくない
姉の行方が知れると思った瞬間はシャミ子が懐かしむ以前の調子に戻るけど、シャミ子が夢で危険と知ればやはり調子が変わる
桃にはどちらも大事で疎かにできないから判断は明確な形とならない
桃がどちらを今大切にしたいか定まるのは悪夢を引き合いに出してから
夢の中で助けられたなんてあやふやな根拠。でも、煮え切らない状況を抜けるには明確過ぎる形よりも多少ぼんやりしている方が良いのかもね
なかなか素直になれない今の桃にはそういった理由の方がシャミ子を助ける行動に繋げやすいのかもね