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とても良い

原作だと『スリーピング・マーダー』と第される音無会長が発端の問答、その名に恥じない眠れる殺人計画が次々と眠りから覚める様子は緊張感を覚えるもの
だからこそ、その事態を誘発する琴子の思惑が気になってしまう

巨額の遺産を巡る殺人事件の謎解き、通常のミステリなら親族同士の争いが勃発しそうなそれに琴子は談合を提案してしまうんだねぇ
可怪しな点は関係者がその方針を早々に受け入れる点。思惑が入り乱れ着地点を失いそうなものなのに、丸く収まる
それは関係者が自分の思惑を眠らせたままだから

火遊びをするかの如く関係者の神経を苛立たせる琴子はもはや悪魔そのもの
でもここでは審判者だから、彼女の言葉によって隠された殺人が顔を出す
本来ならそれで蟠りが消える。けど、琴子が望むのは存在しない殺人計画の告解。それは何を目覚めさせてしまうのだろうね



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