契約解除も無事に遣り過せた一郎としおりに後顧の憂いなんて無くて
何の蟠りもなくデートを一生懸命に楽しむ様子は微笑ましくも有りニヤニヤもでき…
契約解除の際に恋を失うかもしれない恐怖に直面したからこそ今の想いや関係を大事にしようとする二人は良いね
でも本作は一郎としおりだけにフォーカスされた作品ではないから。本当のクライマックスは家族の問題
一郎が人生の春を謳歌する裏でまちが兄に気を遣って遊びを我慢していたというのは家長として衝撃的な話。一郎ではフォローしきれないまち達のすっきりしない想いをしおりが拾い上げた様子には家族を感じてしまったよ
気付いて遣れなかった花火への悔やみ。それを季節外れの夏祭りとして開催するのは世間ズレしたしおりだからこその発想
小さな棘が温かい恋へ発展したように、小さな思い付きは楽しい集まりへ
一郎としおりが大切に守ろうとした諸々が結実してあのお祭りになったのだとしたらこれ程までに優しい物語はないと思えるね