敵だった者達も味方だった者達も混ざり合い休息する今回
そこには次試験への恐れが薄いから、穏やかな日常が繰り広げられる。だからフェルンのご機嫌取りがちょっとしたスパイスある展開となるし、食事へ向かう風景も心通わせる描写として成立するわけだ
バトル描写もいいけれど、今回みたいな描写には本作らしさを感じてしまうね
二次試験からは敵なのに一緒に戦った経緯があるから自然とあのパーティでつるんでしまう。緊張も駆け引きもなく純粋な日常だからこちらも穏やかに見守れる
その傾向が最も現れるのが食事風景か。ユーベル・ラント組はちょい違うけど、これからへの不安を想起させず、美味しい食事を楽しんでいる
だから逆にフリーレンは過去を想ったのかな
過去にヒンメル達と食した思い出の味。でも、いずれは食事に居合わせた仲間も味も消えてしまう。失うと判っているからフリーレンはその時に精一杯楽しむ
そう思えば未来に味だけでも残るよう要求したヒンメルの優しさに気付ける
味は変わってしまったけど、味わう仲間は新たに得た。またこれから敵になる者達も一緒に味わっている。とても穏やかな風景ですよ
人助けの理由が明かされる後半、いつもフリーレンを意識したり勇者らしい振る舞いを見せるヒンメルが人助けについては「自分のため」と言っているのが面白い
でも、それが回り回って今のフリーレンが人助けをする理由に繋がり、カンネとラヴィーネを試験突破させる助けとなった。また、小さな点ではフェルンのご機嫌取りにも繋がっている
情けは人の為ならずと言わんばかりの交流には心温かくなるよ
あと、イイトコのお嬢さんな見た目のラヴィーネとその守り手のようなカンネがデートっぽくなっている様子にはついニヤニヤしてしまったよ……
だからこそ、照れを隠すように取っ組み合う様子にもニヤニヤしててしまうのだけど