前回に続き己に出来るは何事かが問われる内容
前回にて猫猫や羅門は壬氏よりも権限は無いながらに知略に拠って己に出来る事を突き詰めてその場その場で必要な手掛かりを見付けていた。対して壬氏は己に何が出来るかを突き詰めようとすれば、必然的に己とは何か?という問いに直面する事になるのか
少しずつ明かされてきた壬氏の出生背景がここに来て意味を持ってきたように感じられるよ
深緑が気付いてしまったように、壬氏は尊い生まれであり間違っても宦官として後宮の管理を託されるような立場ではない
ならば壬氏は己に出来る事を考える際には、まず己は何者として事態に対応すべきかを決めなければならない。なのに中途半端な逃げを己に許してきたばかりに、深緑にも偽楼蘭妃にも壬氏らしからぬ言動で迫ってしまっている。あれは壬氏が反省するように宜しくない言動だね
それでも彼が猫猫を取り戻したいと願うならば遮二無二に行動するしかない訳だ
…まあ、扉まで破壊してしまう羅漢はやり過ぎだと思うけども(笑)
猫猫の行方は知れないまま新たに楼蘭妃や子昌も行方知れず。己に出来る事を為しても厄介事が増えるばかり
そう思うと、己に出来る事を行いつつ同時に厄介事の解決も図ろうとした羅半はかなり優秀であると判るね。ならば、袋小路に嵌りつつ有るかもしれない壬氏とて、彼を”使う”事で己に出来る事と代えたなんて考え方もできるのかもしれない
囚われの姫君の如く遠き場所に追い遣られた猫猫の元まで壬氏の手が届く時、壬氏は己をどのような存在と定義した上で彼女を迎えに行くのだろうね?