見た目的にインパクトのあるケンタウロスの姫乃を始めとして種族の違いを描きつつ、個性の違いも描かれているのは印象的
姫乃は身体が大きいから舞台装置を丈夫に作る必要があったり、本気で走れば希たちを置いてけぼりにするほど速いのは種族による違い
手書きの訂正を信じて本当にキスしてしまったり、実は運動音痴だったりするのは個性による違い
『亜人ちゃんは語りたい』が特殊な体質を持つ亜人を周囲の人間や社会がどう接していくのかというテーマを提示した日常系であったなら、こちらは人間が居ない事で逆に普通の定義が存在しない世の中でそれぞれの種族や個性の違いをすり合わせていく日常系なのかなと感じた
普通が存在しないということは作中で語られているように差別や偏見によって容易く地獄が発生しかねない危険性を孕んでいる。だからこそ教室の外からスーツの大人が監視しているかのように見ているは仕方ないのかもしれないけれど、とても印象が悪い
なら、姫乃達は窮屈に暮らしているかと言えばそんな様子はなく、穏やかに笑いあっている。そこには種族や個性の違いは有ってもペースを合わせるために歩くような速度でマラソンしつつおしゃべりする日常を楽しいと感じる、とても普通な感情があるからなんだろうね