レンフレッドに言わせればチセは金で買われ石で縛られた不自由な存在に見えるが、チセにとっては家族と言ってくれたのはエリアスだけであり、金で買われた事実も大切な繋がりの一つ。ならばこの状態から自由になりたいと思わないのが現状のチセ
今回、話の中心となるマシューとミナの二人は呪縛により縛られ不自由となってしまった存在。
前回の回想ではミナの身体の弱さにより大変な部分はありつつもお互いを大切に想っていることが充分に感じられた。そこに不自由はなかったのだろうけど、流れの魔術師の登場によってマシューは「ミナを助けなければ」という想いに囚われてしまう。ミナはそんなこと全く望んでいないのに「だって君のためだから」と嘯き大量の猫を殺してしまったマシューは恐ろしい
結果、ミナを自由にするはずの薬は失敗に終わりミナだけでなくマシューすら不自由な存在としてしまう展開は悲しい
つまり、縛られることを良しとするチセがマシューとミナを呪縛から解放するのが今回の仕事。自由を求めない自分が他人を自由にする、しかもこの場合の自由とは本当の死を意味しているのだから、チセにとっては辛い選択の話だった。おまけにモリィまで死なせてしまうところだった。
そういった意味ではエアリアルの力を借りてミナ達を無事解放できたのは良かったね
エリアスに縛られている状態をこそ望むチセ。以前のチセは死に密かな憧れを抱いていたがエリアスに必要とされている現状では死は避けたいものになっているのだろうか?
そしてエリアスを「止まり木」と表現。名に鳥の字を持つ彼女にとっては丁度良い表現だけど、いつかはそこから自由に飛び立つことを暗示しているようにも思える
陽斗絶賛不貞腐れ中。振られた反動で幸せそうな奴を妬むなんてよくある話だけど、進学出来る奴は先が在り就職する自分はもう終わってるみたいな表現をする程とは。
それだけ陽斗は葉月に対して本気で恋してたということか
葉月が陽斗を降った理由。突然の告白に吃驚して反射的に拒否してしまったからなんて…。流石にこの理由は陽斗が可哀想に思えてしまう。
けれど、美緒に今の気持ちを聞かれて「今は同じ返事だと思う」と「今も」と答え、将来的に変わる可能性は有るかもしれないと含みを持たせた表現。更にあれから陽斗の事ばかり考えているという葉月。むしろ葉月は陽斗の告白を契機としてようやく恋愛物語のスタートラインに立ったと認識することも出来るのだろうか?
不貞腐れていた陽斗も就職先の先輩たちと共に野球をしたことで将来への不安がある程度払拭されると共に元気を取り戻したようで
第一話でホームランを打ち葉月へ告白する切っ掛けとした陽斗。今回、フライを捕ったことで再び葉月と向き合う気持ちを取り戻したのだろうか?
今のところ、完全に陽斗と葉月の物語になっているような。他の面々の物語は何時になったらスタートするの?
ルルーシュが正義の味方を名乗った理由が案外ゲスいものだった……。そうだよね、ルルーシュってそういうキャラだったね
今回の戦いは謂わばサイタマゲットーのリベンジ戦とも言えるのかな?サイタマゲットーではルルーシュの指示に従い命を懸けて戦う兵士が居なかったためにコーネリアに負けたというのがルルーシュの言い分だった
作戦概要を説明せずに騎士団を成田まで連れてきて生きるか死ぬかの極地で自分に従うよう強要し団員たちに覚悟完了させた。今回の作戦によってルルーシュは本当の意味で自分の軍団を手に入れたといえるのだろうね
話が進む毎に悲惨さが増していくオレンジ卿。ゼロの正体に少しずつ近づいているんだけど、実際にルルーシュに到達しそうな気配は皆無。今回も後方に配され、ゼロ登場に喜び勇んで前線に出てみれば紅蓮の当て馬に(笑)
オレンジはゼロに執着しているのにゼロの方は彼を軽くあしらっている。そのギャップが更に彼の哀しさを際立たせる
ルルーシュは何故あの姿勢で居眠りできるんだ……
スザクとルルーシュは完全に分かたれてしまった印象。ルルーシュは今のスザクは軍を自分の居場所と思うようになってしまったと分析するが、ルルーシュだってリヴァルに言わせれば「付き合いが悪くなった」、つまり黒の騎士団を重心を置いている
ルルーシュは黒の騎士団を率い不正を正し、スザクは軍の内部で信頼と実績を作り人々を助けていく。どちらも世の中を正しくしたいという想いは同じなのに、選んだ道が異なってしまったがために対立する形になってしまった
二人が衝突する瞬間が刻々と近づいて来ていると感じてしまう……
「お母さんが出てくるまでには変えてみせるから、私とお母さんが普通に暮らせる世界に」
奇しくも、ルルーシュが寝ているナナリーに向けて誓った台詞と似たような言葉を発したカレン。これまでゼロに操られるだけで駒として扱われていた彼女が、新たな主人公として名乗りを上げた瞬間のように思えた