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全体
普通
映像
良い
キャラクター
普通
ストーリー
普通
音楽
とても良い

上野監督の映像センスは確かに映画館映えするであろうもので、劇伴や宮本侑芽ボイスの挿入歌、三浦千幸さんの演技と音響面の健闘も相まってTVシリーズ以上に「雰囲気が出てる」作品に仕上がっていた。
一方で、その工夫が今作に限っては裏目に出ている箇所もあった。具体的には、引きの映像での人物のパーツの大胆な省略が、銀髪の新キャラが複数投入される今作においては人物を混同させ認知負荷を無用に上げていたし、印象的な防腐処理の表現はエッセイ・ハクシ両名の死の偽装という最大のトリックをわかりにくくさせていた。
クローズドサークルものミステリー仕立てのデスゲームはなかなか意欲的に感じたが、肝心の犯人役があまり知能が高くないように見えてしまったのも気が抜けたポイントだった。初日に死を偽装して潜伏するというのはお約束だが、その偽装によって却って早期にルールと装置の存在が知れ渡り、ミツバ・ヒズミを斃す機会を逸し、あまつさえ死んだふりのモズクを見逃すツメの甘さは本当に49回生存した強者なのか疑わせるものだった。
自分は自発的に他人に危害を加えているのではないか、と急に弱きになる幽鬼もイマイチ納得感がなかった。本編の尺の結構な割合が彼女の内省に充てられるので、コイツは今更何をクヨクヨしているんだ、と思わされ体感時間が長く感じた。
ストーリーの瑕疵を他要素が醸し出す極上の雰囲気でコーティングした作品だったように感じる。



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