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自衛隊の新鋭艦が太平洋戦争時にタイムスリップしたらというIFストーリー。
いざ戦闘となれば、圧倒的な力の差があるのですが、行動する際には常に「自衛隊としてどう振る舞うべきか?」「歴史への影響は?」といった問題が乗組員の前に立ちはだかります。決して都合の良い展開や一方的な展開にはならず「専守防衛をどう考慮するのか」「日本は味方なのか敵なのか」「アメリカ軍を攻撃して良いのか」「補給はどうするのか」など、その時時で何が最善の選択かを考え実行していく姿は、リアル感にあふれていて(自衛隊の内情は知らないので本当の意味でリアルかは不明ですが)、非常に面白みのあるものでした。
戦闘時の描写は、間の取り方や各話の引きなど、緊迫感を上手く作り出しており、「次どうなるの」と思わず引き込まれる演出・構成でした。軽快感のある印象的な音楽も、それを支えていたように思います。
文句をつけるとしたら、終わり方が中途半端すぎる点でしょうか。いろいろ事情もあるようですが、消化不良感があり残念でなりません。

単純にアニメとして良くできている作品と思いますし、昨今、憲法に自衛隊を明記するか、先制攻撃は許されるか、といったことが議論されているなか、「そもそも自衛隊ってどういう存在だっけ?」「実際戦争が起きたらどうなるの?」など、日本の軍事面について考えるきっかけにもなり得る良質なアニメではないかと思います。



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