サービス開始日: 2017-07-17 (3305日目)
隣りにいるミミの幸せを考えるシーナに対して大局的な視点で現実を突きつける保健医。
理想と現実の間で自分の望みに悩むシーナって感じだったけど、全体的なストーリーは進んでいかない印象。
サブタイトルが「終わらない夜」で不穏に感じるんだけど、そろそろ進むんだろうか?
いや、話が進むとそれはそれで、悲惨な展開になりそうな雰囲気だし、今のままでもいいっちゃいいんだけど・・・。
睦のエピソードが意外というか異様というか怖いもの見たさというか、
一言で表現するのが難しい不思議な印象を持ち、序盤から話に引き込まれていった感じがする。
素顔を晒すことで生じ始めるバンド活動の考え方の違い、さらには出生、人格、過去のトラウマ、家庭問題など
歯車が狂っていく様子は、ひとつの衝突が別の衝突を生んでいく、人間関係のビリヤードのように思え、
上手く表現できない不思議な面白さのある作品だった。
既存のバンドリシリーズのような成長ストーリーとは一線を画しており、
各キャラの感情や価値観のぶつかり合いと、その落としどころを探っていくストーリーに思えるので、
バンドリが好きという人ほど、違和感を覚える可能性はある。
個人的にはバンドリシリーズと思って視聴しないほうが良いように思う。
また、睦の人格とか、豊川家の影響力とか、突飛に感じる設定もなくはないので、
そのへん飲み込めるかで作品に対する印象も変わるかもしれない。
続編があるようで、何が展開されるか不明だが、視聴時に感じた上手く表現できない不思議な面白さをまた見てみたい。
今作では皆の仮面を外す役回りだったにゃむは、深掘りされていない印象を持ったので、
続編では仮面を外される側になり、睦に対する愛憎入り交じった歪んだ感情の掘り下げがあっても良いかもしれない。
ゴリライリーはキングコングのパロディかな。
自分では抱えきれない恋愛感情やコンプレックスのはけぐちが怪獣として表現されているんだろうけど、
恋愛感情を持て余してハルゴンに化けてしまう黒絵
コンプレックスを克服するために化粧で化ける来夢
という、自信が持てない黒絵とクラスで人気者の来夢の対比でもあるように思う。
放送部といえば、お昼の放送やってる人たち程度の認識しかなかったけど、その印象がガラッと変わった作品だった。
特に杏がアナウンス原稿を読むシーンでは、素人でも分かるくらい印象が変わり、
原稿を読む、朗読することが、技術を必要とするものだということに気付かされたことが印象的だった。
ストーリー的には、自分の好きで行動していた花奈が、
勝負へのこだわり、効率性、朗読技術など新しい価値観に触れながら、自分の選択をしていく姿が初々しかった。
一方で瑞希先輩のおばあちゃんエピソードは物足りなさも感じた。
自分の好きと新しい価値観に揺れ動く花奈に対して、頑なに自分の価値観を貫くばあちゃんの対比があっても良かったのではないかと思う。
自分の好きを貫くことは、ある意味、自分の価値観を貫くことにも通じると思う。
花奈が、自分の好きと新しい価値観の間で揺れる心情を吐露する展開があれば、ばあちゃんの価値観を揺さぶるきっかけなっただろうし、
逆にばあちゃんが自分の価値観を貫く覚悟を示す展開があれば、花奈にとっての新しい考え方の指針にもなったように思う。
お互い理解できないとしても、話の深みは出たんじゃないだろうか。
Nコン予選前で話が終了したこともあり、続編は期待したいところ。
続編あるなら、修羅「妹みたいのがいる」、花奈「お父さんは出ていった」といったセリフも気になるし、
そもそもタイトルに「花」と「修羅」が入っていることもあって、二人の関係性がどう描かれるのかも気になる。
声優さんは、普段以上に技量が問われそうで、大変な作品って気もするけどね。
話が進むにつれ、いじめの被害者側だったしずかが加害者側になり、罪を他人になすりつけるという異様さや、
まりなの家庭事情がわかってくると、加害者としてだけ見れなくなる、やるせなさが印象に残った。
さらに、凄惨なシーンとそれを理解できないタコピーのハッピー思考の落差など、感情がえぐられる重たい内容の作品だった。
二重のタイムリープという意外性がある展開には面白みがあったし、一般的には腫れ物扱いされる「いじめ」「毒親」といったテーマに踏み込んだ点は評価されるべきと思う。
ただ、結末はなんとも物足りない印象を持った。
しずかとまりなの、あの関係性から友だちになれる展開がどうしても自分には思い描けず、ご都合的なエンディングだなという印象を持ってしまった。
やはり、お互いの家庭の事情を理解し合うような展開、感情がぶつかり合う展開がないと、こういったテーマに踏み込んだ意義が半減してしまうように思う。
タコピーはみんなをハッピーにしたいと行動を起こす。しかし、道具を使った小手先の解決を繰り返すばかり。リボンは自殺に利用され、収納ボックスは遺体の隠蔽に利用され、姿を隠す花は万引きや無賃乗車に利用され、結局事態を悪化させる存在になってしまっている。
誰かをハッピーにするための行為であっても、物事を理解せずに表面を取り繕うだけで、根本的な問題解決が行われない。それこそが「タコピーの原罪」なのではないかと個人的には思った。
そう考えるからこそ、問題の根本的なところに踏み込めていないと感じる本作に対しては、いまいち好意的な評価はできないなというのが正直なところ。