前回はシタラがボラクチンに不信感を吹き込む側だったが、今回は逆にボラクチンから不信感を吹き込まれる側になっていたのが印象的だった。
かつて復讐の決意を込めてドレゲネに差し出したジャダ石を、今回はボラクチンに差し出す姿は、シタラの「してやられた感」を象徴しているようにも感じられた。
もしかすると、シタラがドレゲネのもとを離れ、ボラクチンのもとに下ることを示唆しているのだろうか。
ボラクチンとドレゲネがどのような会話をしたのかは、今回明かされなかった。
おそらく、ドレゲネに対する不信感をシタラに吹き込んだように、シタラに対する不信感をドレゲネにも吹き込んだのだろう。
「ファーティマ(シタラ)は、ソルコクタニがお前を監視するために送り込んだスパイだ」なんてことを言ったのかもしれない。
シタラがシラとコソコソ話している姿を見れば、ドレゲネが疑心暗鬼に陥るのも無理はない。
シタラもドレゲネもボラクチンの手のひらの上で転がされているように見え、ボラクチンのしたたかさが印象に残った。
オゴタイが毒に侵され、トルイが身代わりの水を飲むに至る経緯については、明確なことが示されていない。
しかし、トルイが身代わりの水を口に含むときに、誰かがニヤリとする描写が挟まれていたことから策謀がめぐらされている可能性が感じられた。
仮に身代わりの水に毒が仕込まれていた場合、トルイを治療しなければ、そのまま毒殺することができる。
一方で、毒を飲んだトルイを治療すれば、兄を助けた弟という構図を演出することもできるだろう。
一体誰が、何を目的に動いているのか。
考え始めると疑問は尽きないが、同時に、まだ明かされていない部分が多いからこその想像の余地があり、なかなか面白い。