ストーリー展開は大味なところがあったが、風刺が効いていたり、パンツ禁止だったり、8話のような変化球があったり、飽きずに見れた。個人的に好きだったのは、社会主義体制から自由を求めて逃げ出す3話。若干シリアス目な雰囲気とペン人の歩いたり叩いたりするSEのミスマッチさがなんとも言えない味を出していたし、なによりオチには資本主義の厳しさも表現していて、世の厳しさと言うか、社会主義・資本主義どちらも風刺する内容で面白みがあった。
全体的には、逃げることを否定しない、むしろ逃げることの背中を押すといった感じで、熱血モノが好きな人には物足りなさを感じるかもしれない。
エクアの言動が淡白なのが気になったが、正体については、遺伝子がデタラメとか、年齢が判別できないとか、結局判明しないまま終わったけど、そのへんは映画やゲームでということなのだろうか?
ザ・マネージャーの暴走は「親分が年をとって皆が言うことを効かなくなった」て表現してたけど、逃がし屋の依頼人たちの心を知ることで、ザ・マネージャーに感情が芽生え機械的に判断を下していくことができなくなったと個人的には受け取れた。ザ・マネージャーの姿がコロコロ変わるのも、感情の振れ幅に伴うものにも見える。
ストーリー的には「ゲームが黒幕のペースで進む」→「モニタールームで『片切友一、こいつはとんでもない奴だわ』」→「どんでん返し」→「ネタバラシ」が繰り返されていて、単調な展開に感じた。
友一のキャラクターとしては、悪い奴感を匂わせる割に、友達を裏切るわけでもなく、また第三ゲームで敵のキャプテンを脅した時は結局自分の指を折っていたりと、なんだか悪ぶってるだけの奴に見えてしまった。
ゲームについては、友達との信頼を試す、考えられたゲームと思ったけど、リアタイ視聴している人もいるから、ルール説明を「読んどいて」で済ませるのではなく、もうちょっと分かりやすく説明してほしかった。駆け引きが見どころの一つだと思うけど、ルール分かってないと駆け引きがピンとこない。
総じて、見せ方をもうちょっと工夫して、メリハリや緊張感が生まれてくれば面白くなりそうな感じだった。
2期があれば、友一のいないゲームで展開も変わりそうだし、友一の過去が明らかになれば評価も変わってくるかもしれない。
序盤は雑務をこなす事と無縁そうな勇者が、仕事の効率化をアドバイスする姿に違和感を感じたし、態度も上から目線で尊大といった印象で、どうも話に入り込むことができなかった。
話が進み世界設定やレオの目的が判明していく中で、違和感はなくなっていったけど、ストーリーとしてはその辺りがピークだった気がする。
結末は「まぁそうなるよね」的な収まるところに収まったって感じだったけど、あっさり終わった印象だし、「魔界への扉が閉じかけてなかったけ?」とか疑問も残り消化不良感があった。
世界設定に意外性があったし、レオの本来の目的に納得感が生まれると面白みも感じたただけに、ちょっと残念なエンディングだったように思う。
収まるところに収まった感じ。人間を守れという命令の無効化あっさりし過ぎな気がするし、魔界への扉は閉じかけてなかったけ?
ちょっと消化不良感のあるエンディングだった。