東郷美森の失っていた鷲尾須美であったという記憶を両親は知りつつ隠し通してきた。そしてこの世界の本当の姿は地獄そのもので、日常はその中で神樹様に守られたほんの一点にしかない。
その日常も無限のバーテックスの襲来を受けるのでは日常と呼べるかなんて不確かでしかない。今まで日常と信じてきたものはあまりにも多くの犠牲と偽りの上にかろうじて成立していた。そして、真実を知ってしまえばそこに日常の存在など認めることはもうできなくて、東郷美森は神樹様を敵と認めてしまう...。
乃木園子にとっては祀られる存在になったところで空虚なものでしかなくて、鷲尾須美が隣にいてくれる時にしか日常と呼べる安らぎはないんだろうなぁ。
☆☆☆(3)
か、過激思想だ……。みんながこれから何度も苦しむのならいっそ一思いに……みたいなやつだ。そのくらい東郷さんはみんなのことが好きなんだろうな。カルト教団みたいな話は割と好き。身体が動かなくなって、木である神樹様に肉体が近づいて、ただ祭られるだけになる、みたいなのはおもしろい。20回も満開したって、いったい身体のどの機能を供物として捧げたんだろうな……。勇者一人の力で、あんなに簡単に壁を破ることができるんだな。そりゃ真実は伏せちゃうかも。バーテックスが生まれる様も、キモくてよかった。正直事態の解決方法が見えない。
まどマギみたいになってきたな
今週に鷲尾のラノベが発売らしいのがズルい