10万年前の南極へ行き、落とし物のリングを届けるお話。
伏線回収が鮮やか。そして、泣かせるお話じゃないところもまたいい。あと釘宮病になる。
冒頭は「狂気山脈」と「指輪物語」をベッカンコー!した感じだった。よい感じだ。
時間テーマSFと宇宙SFがひとつになっていた。10万光年が光が10万年かかって進む距離というのがオチなのは、よいSFと思った。時間と空間の互換性。むりくり泣かせにきたりしないのも良かった。ドラえもんで泣いたりするのは、特別な回だけにしたいよ。あとは笑っていたい。せっかくのドラえもんなんだからさ。
巨神兵も「大小の球体を組み合わせたとしか言い様の無い姿をしており、狂気じみた青色が純白の顔と腹部を縁取っていた」もあったし、 「オカエリナサイ」もあった。いろんな要素があって、面白かった。
一発モノの映画だと、これだけ要素を盛り込むと、何がなにやら分からなくなってしまうだろうけど、ドラえもんだと普通に観れてしまう。有名キャラクターってズルいよね。最高!
試される大地南極!寒さの描写が秀逸だなあ。今までの映画の中でも格段にヤバイ敵だった。
悪側が軍団ではなく強大な一つの怪獣なので、敵役との接敵があまり頻度が多くなかったためにジャイアンやスネ夫が何度か嫌なやつとして振る舞う場面が何度かあり、映画版ドラえもんに求めるものから離れたストーリーを感じてしまったのがすごく残念。