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とても良い

死柄木は社会に排斥されてきたマイノリティの怨嗟の結晶かもなと。悲しいことに、完全で純粋に善なる存在はない。けれど、どんなに悲劇が繰り返され欺瞞が蔓延ろうとも、人間はより良い生と社会を作り上げることを諦めるべきではない。
この作品におけるヒーローとは、ある種の警察のような存在でもある。市民を暴力から守るために暴力を行使するという点において。つまり、治安維持装置と言える。死柄木は市民がヒーローに守られるのを当然のように捉えていることに不満を抱いているようだが、市民一人一人にも人生があり、誰一人として自分の生と向き合わずには生きられないからこそ誰の命も尊いということを理解していない。一瞬一瞬を切り取れば愚かに見える人の営みの有り様も、トータルでは尊いし、人は常に自己課題に気づいて取り組む過程の中で生きている。ヒーロー達も守られる市民達も、自分達の問題点や課題を見つけ出して成長する過程にいると捉えれば、全てを破壊しようなどと思うことがいかに罪深いかが分かるはず。死柄木が取り組むべき自己課題は、排斥されてきた過去の怨恨を断ち切り、本質的な自分の生き方を見出すことであり、他者や社会を滅することではないと思う。



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