歴オタの僕としては本当に好みの作品。
犬王は観阿弥と同時期に人気を二分した猿楽士だけど、その舞踊や音楽の様式が後世に継承されていないので、詳しいことは歴史学的に不明。
ただ当時、ある時期までの観阿弥や犬王などの猿楽はかなりテンポが速かったと言われており、この作品では、そこを逆手に取って犬王の舞いを大胆にロックなどと混ぜて琵琶とのコンビネーションで演出したと考えられる。詳細不明だからこそアニメでの演出や設定、物語の作り方に幅が出て、ある意味コンテンポラリーな芸術表現に昇華できたのではと。
時代は違うが、有名な二条川原ノ落書の一節が歌われたのもハイセンスを感じた。