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とても良い

アクアの回想――
あれは単なる過去描写ではなく、「彼がいつ恋に落ちたのか」の答え合わせだと思った。

滅多に使わない魔法を使い、雨から本を守った。
表向きはそれだけの出来事。

でも本当は“本”を守ったのではない。
彼女が大切にしているものを守ったのだ。

その瞬間、理屈よりも先に感情が動いていたことを、彼自身も自覚したのではないだろうか。

ああいうタイプの王子は、「好きになった」と言葉にする前に、もう行動が答えを出している。

そして――
彼女が倒れたとき、ティアラを運んだのがアクアだったこと。

あれは静かな告白だ。

婚約破棄の場で誰よりも冷静に見えながら、実はずっと彼女を見ていた。

ハルトナイツの婚約破棄からアクアの求婚へと続く流れの中で、アクアが王に一礼するシーンをきちんと描いているのも印象的だった。
あの一礼が、彼の人となりに厚みを与えている。

“奪う”のではなく、“拾い上げる”。

この作品の溺愛は、強引さではなく、選び直す覚悟の甘さなのだと思う。



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