作品世界に流れる冷酷さが印象的な初回。洗練された社会の中、戦死者としてすら存在を認めないという徹底した差別、いや人種排除はかなり鮮烈。その86もハンドラーに敵意剥き出し。背筋がすっと寒くなるこの辺りの描写が世界観にシリアスさをもたらしていて興味を惹かれます。
戦場シーンの描写では、土や埃っぽさ、兵器の鉄の質感や汚れ、錆などに戦場の荒々しさがよく出ていて、戦時中のリアルさ、そして86の少年少女のおかれた状況の殺伐とした雰囲気を伝えていて良かったです。
そして、作品世界や登場人物の導入をこなしつつ「2年後に戦争は無くなる」「86はすぐに死ぬ」「死神と呼ばれるUndertaker」等々、伏線が散りばめていて今後の世界の描写、はたまた物語に期待を抱かせる出だしだったのではないかと思います。