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〈第44話時点のメモ〉 「人類の為」と言ったりしつつ結局誰もが個人的な動機で戦っている。(いやピクシスは違ったか。)ヴェーバーの信念倫理(どういう信念で行動するか)と責任倫理(どういう結果を求めるか)という話があるが、この場合結果とは「人類」という抽象物に過ぎず、結局誰もそんなものに全身全霊を賭ける事など出来ないという人間観なのだ。では何故エレン側が勝つのか? それは単に非効率な官僚的組織の断罪だからだろうか。(河野真太郎『戦う姫、働く少女』ではこうした図式を「シャカイ系」と呼んでいる。)
とはいえヒストリアが「超悪い子」と言いロッド・レイスも「フリーダ…ぼくが…」などと宣うのはやや悪夢染みてもいる。エルヴィンが本気で団員全ての命を賭したのに対して何と軽いチップだろうか。



全体
普通

象徴的で、心理状態を追うのが好きな私の視聴態度とは水が合わなかった印象。
もう1度観れば理解が深まるのだろうが2クールは長い。
私が知りたいのは作者の気持ちではなくキャラクターの気持ちだ。「作者」なんて作品には登場しないのだから。



全体
とても良い

可愛らしくも思慮深きダリアン、数奇な書物達の物語、ヨーロッパ情緒に溢れた画面、クラシックで貫かれた劇伴。
間違いなく最高の仕事が集結している傑作の一つ。特に西洋趣味の人間にとっては。
詩の如き魔導書を朗詠し、その盛り上がりと共に劇伴のピアノも情熱的なパッセージを奏で、冥界の妖精が顕現する。第1話から圧倒的なカタルシスである。(まぁ今観返すと中世のパラケルススが随分と現代的だなとか思うが)
「叡智の書」など特に好きなオチ。『付喪堂骨董店』なども近い系統だが、不思議なアイテムに狂わされた人間の物語というのは優秀な枠組みである。

サントラにはDorianが…とかLocrianが…とか譜例と共に解説している並のアニメのサントラではお目に掛かれないブックレットが附属していてまた良い。



良い

手刀で斬撃を飛ばす化物染みたユア。
新しい得物は弓として使うときは変形するのか?



全体
良い

やはりゆったりだがクリスタが可愛かったり真実に近づいたりで見処はある。
これライナーより頭おかしくなってないベルトルトの方が怖いんじゃないか?



良い

ピアノからシームレスに入った前回といいOPへの入りが洒落ている。
本来のバタフライエフェクトと因果律はまた別の話だが、蝶として可視化されている誤差(初期値への揺さ振り)が因果の因に干渉し、カオス的に果を転換するといったところか。
アメリアの少しずつ描かれていた女好き要素がここで開花。



全体
良い

終盤を観返したがテンポは遅め、エレンの決断も遅くあまり気持ち良い展開ではない。ただ戦闘の演出・作画が良いのでどうにかなっている。



とても良い

生きる意味を求めるアメリアの悩みがなかなか現代的。
そしてそんなものはないから作ろうという答は非常に私の思想と近い。実証主義的に生きているとこういう考えに収束するものだろうか?
カブトムシのパジャマを着たクラリスが面白い。(虫好き要素)
これまでの回でもアメリアの台詞が印象的な事が多いが、声の演技が主因という気がしてきた。例えば「弱いままの私でいても」など。



とても良い

アリアーヌは凛然とした令嬢に育っているかと思いきや凄まじい気迫で素手で剣を叩き折る。
ライブからの水着回想という手の込んだ締め方。
しかし落ち着いた釘宮ボイスが良い。



とても良い

凹んでいるアメリアにまさかのレンジャー式訓練。だけではなくアリアーヌにもアプローチ?
TSのみならず女装もあるとは豊穣なクールである。驚くべき声の変化は自力なのか?



とても良い

ここで「アトリビュート(属性)」は「本質」と対立している。色々な特徴を挙げても本質には到達しないという訳で全体論的な見地に基づくもの。(「有機的結合」とか当たり前に言うので我々は「全体は部分の総和と同義ではない」と自然に理解している。)
「アンチマテリアルコード」は冰剣の魔術とは別の技術なのか?
「あなたはとても優しい人だわ」入魂の演出という風ではないのだがどこか心打たれる台詞。



普通

ずっと気になっている高台の長い?ティーソーサーは見た事がないが何かモデルがあるのか。



とても良い

「シナプス」等はよく聞くが「エングラム」の語がこの手の作品で出るとは珍しい。個人的な興味だが、『新世界より』でも「脳の僅かな糖代謝で何故エネルギー保存則を超越する現象が起こせるのか」といった話題があった様に、ここを追求するならばそもそも意志がどうした神経基盤で成り立っているかまで迫って欲しいところだ。
「この世の真理」という言葉は唐突に聞こえるかもしれないが、カントが恐るべき洞察で見抜いた様に時間と空間こそが我々の認識の形式であり、全ての知識はこの形式の下に獲得される。そしてそれは視覚系の空間マッピングや海馬のθリズムなどが実現していると考える事ができる。脳こそが源なのだ。さぁ大いなる神経哲学を!
エリサやクラリスのかわいいところが多い回。



良い

「休日を謳歌する」めちゃくちゃ無事じゃん。
クラリスが何というかシンプルで可愛い。



良い

「侮蔑の眼差しを向けられ」などと書いてあると身構えるが然程陰湿ではない。
割と魔術理論が詳細。一見エンコードとリコードを分離する意義が不明瞭だが、もう少し原理を聴きたいところ。
男の友達については尺を取らないのは合理的だがあまりに一瞬で笑う。
三大貴族を全て顔見せするのかと思いきやクラリスは違うらしい。



普通

声優が妙に有名どころだなと思ったが大陸の製作だからこの辺の世代がアツいのか。(原神がちゃんとディレクションしない癖に大御所を使いたがるのと同じ理屈)
15分アニメと気付かなかった程度にはゆったり目のテンポ。まぁこれ以上展開を入れるとまた難しくなるのだろうが…。
ちゃんと弱いので話としては気になるが、構成・演出の面では期待しにくい。



全体
とても良い

シリアスの中にだからこそ映えると言わんばかりのギャグを盛り込む姿勢は称讃に値する。時代感のめちゃくちゃさを開き直った都市景観も個人的に好きな点。(現代的街路に馬車が走っているだけでも面白さがある。)
強い敵を倒す毎に「𝓘 𝓪𝓶 𝓪𝓽𝓸𝓶𝓲𝓬」で派手に締めてくれる流れがバトル物として期待を裏切らない。
シェリーの件だけはシリアス路線の掘り下げを予感させる筋だったが、果たして「捨てられないもの」がこれから見えてくるのか期待もある。
七陰というらしい幹部集団も案外(第1話だかで並んでいた時あまり差が分からんなと思ったのだが)キャラクター性をしっかり描かれていた。
アレクシアや姉など苛烈な女性が多くそこも楽しい。



とても良い

当然の様に列車に追い着き水面を駆ける超人の戦い。住民ごと消し飛ばすとなるとこれまでとは話が変わってくるぞと思ったがそこまではしない。走馬燈の様な描写を見るとふと心変わりしただけという可能性もあるか。

ローズは彼の様に孤独な戦いを…かと思ったが意外な選択。最後の様子を見るとかなり精神的に追い詰められているしそれは無理な話だろうか。
シェリーはまぁ当然だがすっかり復讐者である、偉大な学者であろうに悲しき事。他のヒロイン? と扱いの毛色が違うと感じていたシェリーだが、果たしてこれからの内面の掘り下げを担ってくるのだろうか。



とても良い

オリアナの鍵だかが欲しいドエム。ローズはドエムを誅するが目的と思ったが、父を斬って自刃とはどういう事だろうか。
その為のストールと言わんばかりのスタイリッシュ盗賊スレイヤー=サン。考えてみると神殿と同じ展開では身バレのリスクが高まる訳だからジミナ・セーネンとしてエントリーしたのは正着と言える。
「武神」「剣聖」として登場したからにはちゃんと戦ってくれるベアトリクス。期待に応える作品である。



良い

コンプレックスや愛情がかなり悪魔的に融合している様子の姉。
ドエムは案外穏健な態度である。飽く迄も自国内の案件という扱い?
「奴は男だ」と言っているが見るからにシャドウではないからそこは除外という事か。
アンネローゼの良い感じの台詞を掻き消すモブ友。



良い

この世界の音楽のトレンドは分からないが古典派・ロマン派の作風を網羅しているとあれば圧倒的天才に見えるのは間違いない。
「月光」と言えば第1楽章だが(そもそも評論家が1楽章の印象から呼んだ題である)シドの性格なら第3楽章も気に入りそう。
シェリーの時と違いローズにはまた軽いノリで手を貸してそうな様子。



良い

その声と割合強そうな感じで名前がドエム・ケツハットなのか!?



良い

珍しくシドでもシャドウでもない顔で動く。
ジミナセーネン、ドエムケツハットなど異世界だからとはいえイカれたネーミングセンス。
宗教女扱いしていた割にローズにも優しい。もしかして宗教辞める決意の話だとでも思ったのか?



良い

英雄の血肉で認証を突破したいのかと思ったがそんな面倒な事はしなかった。
ツーバイフォー、タオルのアレ、ギャグの差し込み方が段々鋭くなっている様な。
退屈な会議シーンを風呂で行う事でその性質を一変させるという驚くべき発明はアンジュ・ヴィエルジュの功績だと勝手に思っているが、このサウナにも同じ志を感じる。



普通

あまり攻撃に芸のない禿頭。



良い

尋常ではない技術力の教団。というか聖域も完全に教団の物という事か。執念すら感じるギャグの挟み方。



良い

イカれた温泉回。
リリカルなのはのベルカ式などでしかなかなか見ない魔法陣と思っていたが最後の様な展開も見せるとは凝っている。



良い

過去一に謎な終わり方。胸を見ているのは単に性根を測っているという事?
夜の街を見下ろしながら食べるのはカップアイス。やはり期待を裏切らない。



とても良い

「捨てられないもの」はこれまでの物語からすれば強さ(への憧れ)だが、実は捨ててないものがあったという事なのか、それとももっと別のものを捨ててなかったという事なのか。いずれにしろ同じ殺し方を採るのは明らかに復讐であり、シェリーの命運にかなり思うところあった様だ。(道中もなかなか気を配っていたし。)
親の敵となりここも罪を背負うシャドウ。シェリーの目的も恐らくは復讐だ。親の醜さを知るか復讐の呪いを負うか、どちらが幸せと誰ぞ決められよう。
シェリーが哀れでならないが、シド(とシェリーも?)の内面的な問題を扱おうとする姿勢が打ち出されている様に見えて良い回。
しかしシェリーの芝居は声と画がマッチしていて良い。



良い

本当に心停止していたとは酔狂極まる。
「蒸気機関を超えるブレイクスルーに…」割と工学的な質の研究者なのだろうか。
しかしこの手の作品はいい人が死んでいても主人公が呑気なのがやや気になる。



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