僕が今朝の1限と2限をサボって観た超平和バスターズさんたちの最新作
公開からもう1ヶ月くらい経っちゃったけどやっぱり観てよかった。
13年前に東京へ行かなかった過去の自分と、コネと運だけの夢の世界で精一杯足掻いた現在の自分との二項対立的な物語でした。あの場所から出られないのは囚われてるというか地縛霊というか、お姉ちゃんに断られた時のほんの一瞬の迷いが彼をそこに留まらせてしまったのだと思った。二項対立とは言ったものの、この映画の見どころにはやっぱりあおちゃんとお姉ちゃんのいろーんな想いっていうのがあると思う。
あおちゃんは自分の将来だとか「しんの」が好きな気持ちとお姉ちゃんへの想いとかで揺れてたけど、やっぱりメインの女の子キャラが究極的に報われないのはもう超平和バスターズの宿命なのかなぁ、と。性格が年相応というか頑固で大雑把なところとか可愛かったです。
お姉ちゃんは両親がいなくなってから妹を支えるために身を粉にして、でも妹の前では何でもできる完璧なお姉ちゃんで、好きな人と一緒に東京へ行くのも断って、本当に辛い思いをしたんだと思う。演歌歌手のペンダントなんかをわざわざ取りに行って土砂崩れに巻き込まれて、もしそのまま帰らぬ人になってたら僕のメンタルが持たずにこの感想もしみじみしながら書けなかったと考えるともうそれはそれは恐怖ですよね。ほんとに生きて、幸せになってくれてよかった。会場設営の合間の慎之介がお姉ちゃんの好きな自分の曲を演奏するシーンのあの笑顔は何ものにも変えられない、かけがえのない瞬間なんですよね。その後の両親を亡くした以来に見せた涙もそうですけど、それをあおちゃんが見てるってのもなんて皮肉なことなんじゃい、って思った。
土砂崩れにあってるかもしれないお姉ちゃんを助けに行くシーンで主題歌を流しながら空を飛ぶのはご都合主義感あったけども、ラストがとても素敵だったのでもう何も言えません。
井の中の蛙大海を知らず、されど空の青さ(深さ)を知る
夢の世界のはずの東京の学校で教師の退屈な授業を朝っぱらから受けるよりも、この映画を観ることの方が僕にはよっぽどいい経験だったなって感じました。
入場特典のラジオも聴きました。とても和やかな雰囲気だったので、次回も聴きたいですね。