全13話、その全てが最高の神回である本当に素晴らしい作品だった。2期1話の時点で、もう市川も山田もお互いをかなり強く意識してる状態だったけど、その2人のやり取りが最高で、毎回ニヤつかずには見ることができない位に素晴らしいものだった。基本的に市川視点で話が進んでいくけど、市川の心情描写がとにかく丁寧で、山田とのことで考えたり、悩んだり、その繊細な感情の変化をめちゃくちゃ丁寧に描いてた。そういう丁寧な心情描写を通じて、1期1話から市川がどれだけ成長したのかが伝わってきた。周りと関わろうせず、捻くれてた市川が、山田と出会って少しずつ変化して、足立とか神崎みたいな友達もできて、関根さんとか小林とか山田の友達の女子とも話すようになって、卒業式の送辞を読んだり、体育祭で足立と本気の真剣勝負をしたり、初期の市川だったら考えられないなってくらいに成長した様子が描かれて感動した。最終回はまさに、その今までの内容の集大成みたいになってて、山田がいなくても日常は楽しい、けどそう思えるようになったのは山田のおかげ、世界が綺麗なんだってことを山田が見せてくれたから、そういう市川の想いが込められた告白シーンにはほんとに感動した。2期のOPテーマの歌詞とリンクするのも素晴らしかった。また、山田の方も、心情描写こそないけど、市川を意識して以降、市川と同じく悩んだり、少しアプローチしたりと、まさに恋する女の子って感じで可愛かったし、半沢さんに対して書いた手紙で、ゆっくりと少しずつ紡いできた市川との関係を本当に大切にしてるんだってことが伝わってきてすごく感動した。市川は、山田との関わりを通じて色々なことを知り、成長してきたと思うけど、山田もまた、自分が知らなかった自分とか、市川との関わりを通じて色々なことを知り、成長してきたんだと思う。山田から市川への告白も、そういう理由を含んだものだった。そういう2人の関係性の積み重ねがあったからこそ、最終回の互いの告白シーンは最高に感動するものになった。メインキャラの市川と山田は勿論、他のキャラクターも良いキャラクターが揃っててとても良かった。特に足立は、普段は下品でふざけたことばっかりしてるキャラでこの作品のムードメーカーだけど、体育祭では市川と本気で勝負し、山田への想いを叫んでた。市川と同じように山田への想いは本物で、その想いを胸に本気で市川とぶつかる、最高にカッコ良かった。他にも山田の友達の1人である関根とか、市川の姉の香菜とか、魅力あるキャラクターがたくさんいた。市川の心情、そして市川と山田の関係の繊細な変化、キャラクターの成長をとにかく丁寧に描き切った、まさに傑作と呼べる素晴らしいラブコメだった。