何度見ても、圧倒されるというほかない。
卒業後の進路選択を控え、トップスタァの座を貪欲に追っていたかつてのオーディションの悔しさも忘れ、なんとなく自分の実力に見合った進路を考え始めるころ。
その雰囲気を看破し、ワイルドスクリーンバロックで喝を入れ、新たなレヴューの場を設けた大場なな。抑えこんでいた想いをレヴューでぶつけあい、次の舞台へ。
素直に観れば、レヴューを通して激重感情がぶつかりあい、わだかまりが解消されていくさまに、ある種のアトラクションに似た爽快感を覚える。
劇場での視聴がおすすめされるのも、そうした体験のクオリティがより高まるからだろう。
やはり最後のレヴューが難しい。考えずに圧倒されておけばいいという感じもする。ひかりから見て華恋はまぶしくて怖い。華恋から見てひかりは舞台そのもの。ひかりと離れても華恋が次の舞台へ立てるように。舞台=ひかり、ではなく、ひかりへのライバル心や観客の期待を、舞台に立つ燃料として燃やせるようにする。