サポーター

ぷーざ
@pooza

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全体
とても良い
映像
良い
キャラクター
良い
ストーリー
とても良い
音楽
良い

今回が2回目の視聴。
以下、ネタバレ全開で。

吉田玲子さんが脚本担当された演者の物語といえば、カレイドスターを思い出さずにはいられない。
そういえば舞台の花形である、先輩のあやめさん。ストイックで芸に厳しいところはカレイドスターのレイラさんとよく似ている。この物語は、主人公である日羽が同作のそらの様なド根性を発揮して、スターに成長してゆく物語なのか?
努力を最大限の成長につなげることができた、蓋を開けてみれば実はレイラさん以上の大天才だったそらの様な華やかさは、凡人の日羽にはにはない。これはもっとささやかな、日羽が「笑顔を取り戻す」までの物語だと思う。笑顔を象徴するのは、キービジュアルにも使われている「向日葵の花」、そして姉のステージでの名前「プアラ」など。

序盤はぱっとしない日羽、どうやら姉の死から立ち直れていないらしい。姉の死ははっきりと明言されていないけど、多くの情報から不幸な死を遂げていたことを察することが出来る。鈴懸さんからの励ましはきっかけにはなったけど、大きく潮目が変わったのは新人5人だけのステージをやりとげ、あやめさんからお褒めの言葉を頂いたこと。あやめさんの本質は人情家であり、褒めて伸ばすことも出来る普通に「良い先輩」であるとわかる。
前後して、仲間たち「今までで、いちばん残念な新人たち」の成長も視覚的に分かる様になっている。「能面」白沢は味のある笑みを持つ面白キャラになっていくし、環奈は仲間を励ますことができる存在となって、豊富な経験からも5人のリーダー格に。「どすこい」蘭子は体格の違いがはっきりと分かるほど絞り込まれていた。といった具合に。
このような、努力の痕跡が視覚的に一目でわかる目標設定によって、仲間たちの成長が漏れなく描かれていたことに「上手い」と感じた。姉の死についても同様だけど、こうした「伝えるまでもなく伝わる情報」を効果的に省いた上手さが、多くの情報量を持ちながらも消化不良な要素が残らなかった満足感につながっていたのだと思う。

日羽の志望動機は「観客を笑顔に」というものだった。この動機はステージに立つ、およそ全ての演者が持つであろう目標と同じ。そういえばラブライブ無印で、にこにー(矢澤にこ)が「アイドルっていうのは、笑顔を見せる仕事じゃない。笑顔にさせる仕事なの」って言ってたっけ。
コンクールに向けた練習を始めた中盤あたりから、観客の笑顔を求めることが自分の笑顔と同期してゆく。自分自身が楽しむことが何より観客を楽しませることにつながるという、これはきっと、演者にとってのひとつの真理なのだろう。序盤に日羽が観たライブが5人の前例のないパフォーマンスのヒントになっていて、まったく、シーンに無駄のない作品である。

観客を楽しませることをやり遂げ、姉と同じ場所に立った時。姉がCoCoネェさんとして常に見守っていたと気付いたあと。日羽は笑顔で、「わたしはここにいるよ」と叫んだ。向日葵が咲き誇る一面金色のラストシーンは、ストレートに日羽の「生」を象徴していたかの様である。
日羽の導き手であった姉の役は、早見沙織さん。福原さんや美山さん同様、プリキュア経験者ということもあって、自分はこの方には頭が上がらない。事前には伏せられていたサプライズだったが、早見さんが真理で本当に良かった。



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