ジャンプコミックス、26巻収録分。
表紙裏コメントは三条先生。まさにこの回の為に書かれたかのような、「勇気」への賛歌。
そして、2年目に入ってからの新OP "Bravest" の状況も、まさに今日この日。この回の為のものだったと感じる。
CGがふんだんに使われた敵大軍との戦闘に血がたぎる。光の魔方陣の完成を目指して、北の勇者も獣王も、獣王遊撃隊らも、溢れんばかりの大軍を食い止めんとする。チウが満を持して「ズタズタヌンチャク」を取り出して「正義の心」について説くシーン、カットされてしまったのは少し残念だけど。(次回に含まれるのかも)
どうかどなたもこの回に起きたことを踏まえて、 "Bravest" の歌詞を噛みしめて頂きたい。ググればすぐに見つかるから。
今回の主役のひとりだったメルル。
連載当時なかった言葉で言えば「黒髪ロング」。そんなメルルの儚く美麗な作画はもちろんのこと、キュアミルキーやポンポさんを演じた小原さんの演技を、リアルに涙を流しながら食い入るように観ていた。総作画監督はプリキュアでもおなじみ爲我井さん、倒れたメルルの黒髪の作画が特に印象的だった。
「引っ込み思案な私にとって、ポップさんはずっと憧れの人でした」
メルルはポップにそう言った。ポップの勇気がどのような性質のものだったか、どれほど尊いものだったかは彼女の台詞からわかる。
そう、ポップの魂の力こそが「勇気」だった。
唐突だっただろうか?いや、そんなことはない、気弱だったポップが勇気を振り絞るシーンは今までたくさんあったではないか。その全てが、ポップが勇気の使徒であったことへの伏線に相違ない。
ここ何話かは仲間の恋バナが大きく取り上げられていた。恋愛は時に少しグロテスクな姿であることも含めて、魂の底から湧き上がる心の力。純粋な力ではかなわない、大魔王の上をゆくことが出来る魂の力。そのひとつがこの様な個人的な感情であるという「勇気」観が面白い。これぞダイ大のイズム。
ところで今回、ポップはメルルの問いに答えただけで、面と向かってマァムに告白したわけではない。
ネタバレになってしまうことが心苦しくはあるけど、「解決編」がぶん投げられることは決してないので、原作未読勢は安心して頂きたい。