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全体
とても良い
映像
とても良い
キャラクター
とても良い
ストーリー
とても良い
音楽
とても良い

とにかく素晴らしいアニメだった。自分の過去見たアニメの中でも有数の特別な作品になったのは違いない。原作漫画の時点で相当の話題作というのはなんとなく噂は耳にしていたが読む機会がなくアニメ初見だったが、原作力の強さとアニメの表現の掛け算両方が上手くハマった例だったように感じるね。

舞台は15世紀のヨーロッパでテーマとしてはタイトルにもなっている通り「地球の運動について」。地動説を証明することに好奇心から取り憑かれた主人公が代わる代わる時には直接的に時には間接的に意志を継いでいく歴史上の創作物語…には留まらない全体構成や世界観の組み立ての巧さが際立つ作品だったね。フベルト→ラファウ→オグジー/バデーニ/ヨレンタ→ドゥラカVSノヴァクの世界を23話かけて丁寧に壮大に描きながら真実は…という叙述トリックじみたここまで全て前振りとも取れるような構成は本当に痺れすぎて衝撃だったし、(バックグラウンドとかは当然脚本してるとして)史実に繋げていき、これまで描いてきた要素を仄めかしつつアルベルトが考え続ける道を選んだことで終わっていくの、締め方が最高にクールすぎて大好き。
こういう余韻の持たせ方とか読者に対しての一貫し「”チ。”の意味は何か」を問いかけてくるところとかこの作品に向き合えば向き合うほど深みが出てくるようで、原作漫画の豪華版を買ったのでまだじっくり読んでみたいと思う。

あとこの作品を”アニメとして”語る上でどうしても外せないのはアフレコと楽曲。
まずアフレコの質が高くて物語への没入感を相当高めてくれていたね。こういった語りや説明が多くなる学術的な要素も多分に含んだ作品ではセリフでどれだけ画面に引力を持たせられるかが重要だけど各主人公はじめ全員が素晴らしい仕事だった。その中でも特筆すべきはノヴァク役の津田さんとヨレンタ役の仁見さんかな。死に際のノヴァクのアフレコはこれまで散々憎かったはずの彼の所業にさえ同情を抱かせる感情を突き動かす演技で心打たれた。ヨレンタに関してはあの絶妙な立ち位置のキャラを新人声優さんに任せ見事起用に応えたのが素晴らしい。中村悠一、小西克幸、津田健次郎と同じ宅で飯を食うシーンのアフレコとか考えただけで緊張するのに一歩も引いてなくて凄かった。これからの活躍にも期待してます。全体通してセリフがめちゃくちゃかっこいい作品だけに、声優陣がそれを最大限引き出してて良かったな。
最後に言及したいのはやはりオープニング楽曲。サカナクションの怪獣。このアニメにおいて、この楽曲の果たした役割は計り知れないなと感じるね。もともとサカナクション好きでよく聴いている方だったけどそれでも衝撃を受けたし、映像もシナリオ展開に合わせて何度も変化を遂げる稀有なアプローチでとても良かった。オープニングはどれだけ視聴者をそのアニメの世界観に連れて行ってくれるかの非常に重要な役割だと思うけど、怪獣は120%の最高の遂行力だった。大好きな楽曲です。

長々書いてしまったけど本当にこのアニメに関わってくださった全ての人に感謝!最高のアニメでした。



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