由希回の次は夾回ですか
前回が由希の過去と現状を比べつつも未来へと向かう変化を描いていたけど、今回の登場人物達からは過去や現状が有るから未来へ踏み出すのを躊躇してしまう、そんな様子を感じさせた
学生にとって進路の話は難しい。それは現状を踏まえて想像しなければならない未来の話だから
十二支が憑いている由希達や、環境そのものが厳しい透にとってはどう想像しても不安に押しつぶされるようなもの
特に猫憑きの夾にすれば明るい未来は望めず暗い部屋が待ち受ける。果たして自分に選べる道は有るのかなんて、考えてしまうことも有るのだろうね
でも、そんな夾でも一歩ずつ未来に向かって進んでいて。それが親代わりである師匠にはちゃんと見えているのはいい話
不安に押し潰されそうでも一歩一歩進んでいけば何かしらの成長は手に入る
壁のシミを怖がって泣いた夾が今ではそんな過去を恥ずかしがったように。
家族を無くし家も無くした透がそれでも今は笑顔でいられるように。
含蓄ある紫呉と師匠の言葉が不安を抱える若者にとって道標となる様子は良いね
全部やりきれるか、克服できるか考えるよりもまずは足元から着手していく。やれることからやっていく。そうすればいつの間にか終わってしまう、変えられるものだって有る
先行きへの不安、思わず流した涙、眠れない夜
そういったものを全て些細なものだと言わんばかりに勢いよく啜る夜の素麺。進路の問題を前に賑やかな一歩を踏み出した透達の姿には思わず温かな気持ちになってしまうのでした