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とても良い

遂に慊人の正体が……!
慊人の存在はあまりに変えようのない現実であり、彼が存在し十二支に言葉をぶつけ続けるだけで、十二支に拒絶を許さない関係を強要しているのだと否応なく理解させられた

避暑の旅を通して由希も夾も幾つもの変化を手にした
それは良い面もあり悪い面も有る。どれも一歩を踏み出した先で手にした変化
それに感化されたのか、透も変化を望み始めたのは意外に思えた

そんな矢先に現れた慊人の存在があまりにも恐ろしい
悪意をぶつけているのは彼の筈なのに、まるでこちらが悪いかのように思わされる言動。
それは生まれながらの王者の言動であり、十二支を縛り付ける神の言葉

十二支を統べる神であるという彼の存在は十二支の境遇の逃れられなさを体現している
けど、同時に十二支を何から守らなければならないのか、誰から守らなければならないのかも明確にさせる
高く根深い壁であるけれど、鎖の形は見えた

草摩の者ではなく普通の高校生でしか無い透にはあまりに難しい問題
けれど、透ははっきりと「呪いを解きたい」と想いを固めた。「守りたいです。皆さんが歩んでいく道を」と考えた
まだまだ小さいけれど、確かな想いがやがて十二支に何を齎すのか、そして透は十二支の呪いとどう向き合っていくのか。気になってしまう



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