外側と内側の両方から変化の波に襲われるCP。その劇的な潮流の中で明るい材料が浮かび上がってくる構図は大変好み
その一方で卯月の心にヒビが入る音が聞こえてくる……
今回も足元や階段を用いた表現が幾つも見られたけど、これまでよりもキャラクターの心情を表していたように思う
CPのオフィスへ向かう階段の前で止まる凛は迷いがあるから階段へと足が進まない。
けれど、それが降りる階段であるなら凛にとってそれは舞踏会から遠ざかる階段とも見える
逆に未央はそんな迷い立ち止まる凛の目の前であっさり階段を登っていく
演劇方面に進んだ未央。最初は見てられない演技だったけど、それでも彼女の足は前に進んでいる
屋上庭園で俯いていた未央は美嘉達と話す中で凛が今までとは異なるものを見ているかもしれないと知り空を仰ぎ見た
アーニャが突き動かされた時と同じく未央の脳裏にも美波の言葉が浮かんでいたのかな?
前に進むことを意識する未央は凛と卯月に自分が垣間見た『外の世界』を見せる
今まで居た場所を『花園』と喩えつつ外に有った物を『宝物』と喩えるその言葉達は、これまでの活動を肯定しつつこれから別々に体験する活動も肯定するものになっている
未央の姿は既にキラキラし始めている
また、CPのリーダーとして協調の立場を取る印象が強い美波が我を通すかのようにソロ活動を始めるのは意外な展開
動き続けることを辞めようとしないその脚は、ユニットとして隣にいるわけではなくなってもアーニャと共にライブへ向けて冒険しているかのよう
こうした冒険する姿を見たから凛も安心して自分の冒険ができる
階段を登りきった彼女が星空を見つつ挑戦を決意する姿は納得の展開。彼女も舞踏会へ向けて前に進み始めたのだと判る
同時に階段を登りきらず、変化しようとする凛の言葉を遮った卯月の姿も目立ってしまうのだけど……
「私の良い所って何でしょう?」と聞いてしまう卯月の姿が痛々しい
これにプロデューサーはいつもの如く「笑顔です」と答えたけど、卯月の心に全く響いて無いよなぁ…
まるで見えない何かを探すように箱を浚う卯月の姿はまるで灰かぶりに戻ってしまったかのよう